職場での無視は精神的に甚大なダメージを負います。労働者は一日の大半を職場で過ごしますので、職場で無視やいじめが発生すると日常生活にも支障をきたします。職場での無視は軽視できず、対策を施すことが重要です。
本記事では、職場で無視されるときの対処法を10つ紹介します。人により職場の状況が異なりますので、自分に合った対処法を見つけましょう。また、無視は違法なのか、どのような人が無視されやすいのか特徴を紹介しますので、参考にしてください。
・職場で無視されるときの対処法は、無視される原因を探す・証拠を集める・相談する・誠意にふるまう・気にしないなど
・職場で無視されるのは、パワハラ(人間関係からの切り離し)に当てはまる
・職場で無視される人の特徴は、ミスを繰り返す人やアドバイスに耳を傾けないひと
・職場で無視されるときのNG行動は、仕返しする・自分を責める・無断欠席する
目次
職場で上司や同僚に無視されるときの対処法10選!
職場で上司や同僚に無視されるときの対処法を紹介します。
- 1.職場で無視される原因を探す
- 2.故意に無視されているのか確かめる
- 3.上司や同僚に無視されている証拠を集める
- 4.周りの人や相談窓口に相談する
- 5.必要最低限のみコミュニケーションを取る
- 6.【自分に非がある場合】素直に謝る
- 7.誠意にふるまい周りの信頼を勝ち取る
- 8.無視されても気にしない
- 9.仕事に集中して相手にしない
- 10.集団で無視される場合は転職する
それぞれについて見ていきましょう。
1.職場で無視される原因を探す
職場で上司や同僚に無視されるときは、なぜ無視されるのか原因を探しましょう。もしかすると、自分の取った行動で相手を不快な気持ちにさせてしまった可能性もあります。この場合は、素直に謝ることで状況が改善するかもしれません。まずは、原因が自分なのか相手なのか判断しましょう。
自分に悪気がなかったとしても、相手を傷つける場合があります。そのため、自分で判断できないときは周りに聞いてみることも一つの手です。「最近〇〇さんに無視されるけど、何かしらない?」と同僚や他の従業員に聞いてみましょう。
嫉妬など相手に原因がある場合は、自力での解決が難しいです。そのため、普段通りに接することをおすすめします。
2.故意に無視されているのか確かめる
「無視される」という行為は、殴る・蹴るなどの具体的な行動とは異なり、判断が難しい場合があります。他の従業員や被害者でされも気づかないことがあるからです。例えば、名前を呼んだのに返答がなければ無視されたと感じるでしょう。しかし、相手は名前を呼ばれたけど、聞こえなかっただけかもしれません。
相手と言い合いになったり、仕事でミスしたりなど、原因と思われるような行動があると、無視されたと勘違いしてしまうこともあります。そのため、故意に無視されているのか確かめることが重要です。
故意に無視している場合は、悪意がありますのでパワハラといえます。しかし、単に気づいていないだけであれば無視ではありません。過剰に反応すると返って被害が大きくなる可能性もあるので、注意しましょう。
3.上司や同僚に無視されている証拠を集める
無視された明確に判断できれば、その被害の証拠を集めてください。後日、パワハラ被害を訴えるときに無視された証拠があれば、裁判で争うときに有利になります。無視は比較的わかりにくい行動ですので、証拠集めに苦戦する可能性があります。証拠を集めるときは、以下を参考にしてください。
- 無視されているときの様子を録音・録画する
- 上司や同僚に送った返信のない業務連絡メール
- 無視されたときの様子を詳細に書いたメモ
- 無視されているところを目撃した従業員の証言
- 無視されたことで精神的ダメージを受けて診療を受けたときの診断書
少し難しいものもありますが、断片的であっても証拠に残しておきましょう。また、無視以外にもパワハラやセクハラなどを同時に受けている場合は、同じく証拠を残しておきましょう。
4.周りの人や相談窓口に相談する
職場で無視されるときは、一人で悩みを抱え込まず周りの人や相談窓口に相談しましょう。一人で抱え込んでいても解決しないだけでなく、精神的にダメージを負います。相談することで状況が改善されたり、気持ちが楽になったりします。
職場で相談できる人がいない場合は、社内外の相談窓口を利用してください。例えば、外部の相談窓口であれば以下のがおすすめです。
職場に相談できる人がいないときの対処法については、こちら「会社に相談できる人がいない場合どうする?対処法と相談窓口を紹介します – 退職代行ほっとライン」で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
5.必要最低限のみコミュニケーションを取る
職場で無視されるとしても、業務上、必要なことや話さなければならない場合があります。この場合、必要最低限のみコミュニケーションを取りましょう。用件だけ伝えれば問題ありません。たとえ相手からの返事がなかったとしても、相手が聞こえる範囲内で連絡事項を話せば、「聞こえなかった」「連絡されていない」などのクレームに対処できます。
どうしても相手と話したくない場合は、他の人に伝えてもらったり、付箋に連絡を書いて貼っておいたりする方法もあります。
6.【自分に非がある場合】素直に謝る
無視される原因が自分にあり、相手に非がない場合は素直に謝りましょう。謝ることで改善される可能性があります。何か相手の癇に障るようなことをしていないか、自分に問いかけてください。また同じことを繰り返さないように注意することも大切です。
7.誠意にふるまい周りの信頼を勝ち取る
職場で無視されても、誠意にふるまい普段通りに接することも大切です。無視することは評価されることではありません。そのため、自分も相手と同じように無視していると自分の評価を下げる原因になってしまいます。たとえ、職場で無視されていようが、普段通りにふるまうことで、大人な対応が評価されます。
また、こちらがずっと同じ対応をすることで相手も幼稚なふるまいをしていることに気づいたり、普通の態度に戻ったりするでしょう。
8.無視されても気にしない
職場で無視されても気にせずどんどん話しかけることも一つの手です。何度も話しかけているのに無視されていると、「〇〇さんが✕✕さんを無視している」と周りが認知します。無視することは、評価を下げる行為です。つまり相手は、ずっと無視することで自分の評価を下げ続けることになります。
相手の評価が下がれば無視を辞める可能性があります。また、周りが認知すれば誰かが注意してくれたり、気にせず話しかけ続けることで相手が折れてくれたりなど、改善への期待が見込めるでしょう。
9.仕事に集中して相手にしない
職場で無視されても目の前の仕事に集中することが大切です。無視してくる相手の行動を気にしたり、他の人にも無視されているのか気にしたりすると、仕事に集中できません。精神的にも苦痛になりますので、相手にしないようにしましょう。
また無視されることで仕事に支障が出る場合は、迷わず上司に報告してください。上司から注意されれば相手は、無視を辞めるしかありません。
10.集団で無視される場合は転職する
最後の手段としては退職・転職があります。基本的には、すぐに転職するのではなく、上記で紹介したような対策を試してください。いきなり転職せずとも部署や店舗を異動することで、改善される可能性もあります。まずは転職せずに済む方法を見つけましょう。
集団で無視されたり、心身にストレスが溜まり体調を崩したりする場合は、転職を検討してください。このような状態で働き続けてもメリットがありません。
職場で無視されるのは違法?パワハラ?
職場で無視されるのは違法(パワハラ)にあたるのか見ていきましょう。
- 職場で無視されるのはパワハラになる
- パワハラ6類型:人間関係からの切り離しにあたる
- 上司・同僚・部下から無視されるパワハラの具体例
職場で無視されるのはパワハラになる
職場で無視されるのは、パワハラといえます。労働施策総合推進法30条(パワハラ防止法)では、①職場で優越的な関係が背景にあり、②業務上必要かつ相当な範囲を超え、③労働環境を害する言動をパワハラだと定義しています。つまり、職場での無視はこの3つの条件を満たすためパワハラといえるのです。
【①職場で優越的な関係が背景にある】
社長や管理職、上司などの立場の強い人が、自分より地位の低い人を無視することで、被害者へのダメージがより大きくなるからです。
【②業務上必要かつ相当な範囲を超える】
職場での無視は業務上において不要なものであることは明らかです。組織で働く上では業務に必要な情報は伝えなければなりません。業務を円滑に進めるためには最低限のコミュニケーションが必要です。
【③労働環境を害する】
無視は精神的にダメージを負う行為ですので、労働者が気持ちよく働くことができません。そのため、無視が労働者の労働環境を害することも明らかです。
パワハラ6類型:人間関係からの切り離しにあたる
パワハラといってもさまざまな種類があり、厚生労働省では6つに分類しています。これをパワハラ6類型といいます。パワハラ6類型とは以下の通りです。
- 身体的な攻撃:相手を殴る・蹴る・モノを投げる
- 精神的な攻撃:人格を否定する・長時間にわたり業務に関する責をする
- 人間関係からの切り離し:一人の労働者に上司や同僚が集団で無視し、職場で孤立させる
- 過大な要求:業務と無関係な雑用処理を強制的に行わせる
- 過小な要求:労働者を退職に追い込むために誰でもできるような業務だけを行わせる
- 個の侵害:職場外で継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりする
職場での無視は、上記の「3.人間関係からの切り離し」にあたる行為です。無視されれば、職場内でコミュニケーションを図れなくなるため、人間関係からの切り離されてしまいます。人間関係からの切り離しは、上記以外にも以下のような行動を含みます。
- 挨拶をしない
- 連絡事項を共有してもらえない
- 陰口をいわれる
- 自分だけ会社の打ち上げなどに誘われない
上司・同僚・部下から無視されるパワハラの具体例
職場での無視が多い事例としては、社長や上司など自分よりも身分の上の人からされる無視です。とくに社長から無視される場合は、深刻な問題に発展します。社長は会社のトップですので、「無視するのが当たり前」「無視しなければ目を付けられる」など悪い雰囲気を作り出してしまいます。社長や上司からの無視は、具体的に以下の通りです。
- 発言権を与えてもらえない
- 雑務ばかり押し付けられる
- 自分だけ業務に関するメールがこない
- 業務に必要な資料を共有されない
同僚に上下関係はありませんが、本来であれば強い味方になる存在です。しかし、同僚からの無視されれば精神的にダメージにつながります。同僚からの無視は、次の例があります。
- 挨拶しても返事がない
- 目を合わせてもらえない
- 同期のLINEグループに入れてもらえない
- 上司からの連絡事項を共有してもらえない
場合によっては部下から無視されることもあります。部下から上司への無視もれっきとしたパワハラです。部下から上司への無視は、次の例があります。
- 指示してもいうことを聞いてもらえない
- 自分(直属の上司)ではなく別の上司の指示に従う
- 話を聞いてもらえない
職場で無視される人はどんな人?
職場で無視される人は以下のような特徴があります。
- 注意しても同じミスをする
- 他人のアドバイスに耳を傾けない
- 社風と合わない
それぞれについて見ていきましょう。
注意しても同じミスをする
何度注意しても同じミスを繰り返されると、指導者も呆れてしまうでしょう。「アドバイスをしても無駄」「話を聞く気がない」と感じてしまい、無視される可能性があります。自分は努力しているつもりでも、成果が実らないと指導者からの評価は上がりません。
一度無視されると自分の評価を覆すのが難しくなります。なぜなら、多少改善したところで聞き入れてもらえないからです。「どうせまたミスする」など悪いイメージが先行してしまうため、客観的に見ても良い成果を上げてることが重要です。
他人のアドバイスに耳を傾けない
他人のアドバイスに耳を傾けない人も、無視される特徴の一つです。アドバイスを聞かない人に話しかけても意味がない、と判断され無視につながります。組織はチーム行動が重要です。自己中心的な言動は、周りとの波長を乱し、人間関係が悪くなる原因になります。
この場合、無視される原因は自分にあるので自分の言動を改善しましょう。具体的には、積極的に周りと協力することです。自分から周りに意見を求め、協調性をアピールしましょう。
社風と合わない
社風と合わない人も職場で無視されやすくなります。とくに小規模な会社ほど社風が色濃く出ますので、合わなければ浮いた存在になってしまいます。またワンマン社長の場合は、自分の意見や社風を最優先に考えるため、逆らってしまうと居づらくなることが多いです。
社風にはなるべく合わせたほうがいいですが、会社がブラック企業で違法性のある社風の場、従う必要はありません。違法性のある社風の場合は、転職をおすすめします。
職場で無視されたときにしてはいけないNG行動
職場で無視されてときにしてはいけない行動があります。
- 無視する相手に仕返しする
- 自分を責める
- 無断欠勤する
それぞれについて見ていきましょう。
無視する相手に仕返しする
職場で無視されたからといって仕返しするのはNGです。無視という行為は評価を下げる行動です。仕返しするために、あなたも相手と同じように無視していれば、あなたの評価が下がってしまいます。また、仕返しは別のトラブルを発展させる原因にもなります。相手に無視されたとしても、大人な対応をするのが賢明です。
自分を責める
「無視されるのは自分が悪い」「自分が仕事をできないからだ」など、自分を責めてはいけません。たとえ、自分が原因で無視されたとしても、自分を責めるのではなく、相手に謝るべきです。自分を責めてもメリットがありません。自分を責めて追い込んでしまうと、体調不良など心身に悪い影響を与える可能性があります。
次第に「仕事に行きたくない」「仕事を辞めたい」と思ってしまうようになるので注意しましょう。自分に非がない場合は、無視している人が悪いです。あなたは被害者ですので、自分を責めすぎないように気をつけましょう。
無断欠勤する
職場で無視されるのが嫌だからといって、無断欠席するのは良くありません。無断欠席は自分の評価を大きく下げてしまいます。本来は無視する人が悪いはずなのに、無断欠席してしまうとあなたが悪者になってしまいます。無視されるのがつらくて仕事に行きたくない場合でも、何かしらの理由を伝えてから休みましょう。
当日会社を休みたいとの理由が思い浮かばない人は、「当日に会社を休む際の理由17選!例文付きで注意点も紹介 – 退職代行ほっとライン」を参考にしてください。
職場で無視されるのがつらすぎて退職したい人は、退職代行サービスを利用しましょう。退職代行サービスを利用すれば、即日退職が可能です。即日退職のやり方については、こちら「即日で退職することは可能?即日退職の条件・やり方・注意点をわかりやすく解説! – 退職代行ほっとライン」で詳しく解説しています。
職場で無視されることに関するよくある質問
職場で無視されることに関するよくある質問は、以下の通りです。
- 職場で無視されるので辞めたいと思うのは甘え?
- 職場で無視されたときに訴える方法は?
- 職場で無視されるようになったときどうすればいい?
- 新しい職場でも無視されるのはなぜ?
それぞれについて見ていきましょう。
職場で無視されるので辞めたいと思うのは甘え?
状況にもよりますが、一人から無視される程度であれば甘えと判断される可能性があります。人間関係の悪化は、どの職場でも起こりうることだからです。コミュニケーションスキルの不足や、ストレス耐性がないと思われてしまいます。ただし、以下のような状況であれば甘えではありません。
- 職場全体から無視される
- パワハラが横行している
- 無視されることで精神的に苦痛を感じ体調が悪化している
上記のような場合は、甘えだといわれても退職を検討すべきです。
職場で無視されたときに訴える方法は?
職場で無視されるのはパワハラですので、訴えることが可能です。訴える場合は、証拠を集めましょう。証拠集めに苦戦を強いられますが、証拠がなければ裁判で不利になってしまいます。
証拠が集まれば、弁護士に相談してください。労働基準監督署や労働組合に相談しても、訴えることはできません。弁護士に相談すれば、会社との交渉や裁判の手続きをサポートしてくれます。
職場で無視されるようになったときどうすればいい?
「最近〇〇さんから無視されるようになった気がする」と感じたときは、無視されているか事実確認を行いましょう。無視されているに違いない、と勝手に判断するのは避けるべきです。単にあなたの存在に気づいていない、あなたの声が聞こえていないだけかもしれません。
故意に無視されていると判断できれば、上司や相談窓口に相談したり、必要最低限のコミュニケーションに留めたりなど、本記事で紹介した対処法を参考にしてください。
新しい職場でも無視されるのはなぜ?
職場で無視されるから転職したのに、新しい職場でも無視される場合は、あなたに原因があると考えられます。とくに何もしていなければ、相手から無視されることはありません。しかし、職場が変わっても無視されるのは、あなたが気づいていないだけで、相手に不快な思いをさせているからです。
まずは自分で何が原因か考えましょう。おそらく自分では気づけないと思いますので、周りになぜ無視されるのか原因を聞きましょう。原因がわかれば、改善するように心がけてください。
まとめ
職場で無視されるときは、無視される原因を探したり、誰かに相談したり、必要最低限のみコミュニケーションに留めたりなど、自分の状況に合わせて対策を講じましょう。職場での無視が影響で、体調不良や精神的に苦痛を感じる場合は、退職することも視野にいれてください。
また、退職したくても職場に行きたくない、会社と関わりたくない人は「退職代行ほっとライン」にご相談ください。退職代行ほっとラインは、退職成功率100%という実績を誇ります。満足いかない場合は全額返金保証もありますので、ご安心ください。
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