働かない選択肢はアリ?仕事をしない生き方が難しい理由と対処法を紹介

「出来ることなら働かずに生きたい」と思う人は、非常に多いのではないでしょうか。働き方や生き方が多様化する現代では、働かないという選択肢も考えられます。しかし実際のところ、仕事をしない生き方には経済的・社会的なハードルが多いです。

本記事では、働かないで生活する生き方について紹介します。仕事をしない生き方の実現が難しい理由や働きたくないと感じたときの対処法も解説しますので、参考にしてください。

本記事の結論

・働かないで生きる選択肢は、不労所得、ミニマリスト生活、実家暮らし、生活保護、資産運用、早期リタイア(FIRE)など
・仕事をしない生き方の実現が難しい理由は、十分な資産がないと生活が維持できない、偏見を受けやすい、予期せぬ出費やトラブルに対応しにくいなど
・働きたくないときの対処法は、休息・休職する、働き方を変える、誰かに相談する、転職するなど

目次

働かないで生きる選択肢は8つ

「働きたくないけど生きていきたい」「仕事に縛られず、自由な暮らしがしたい」と考える人は少なくありません。実際に、収入がなくても生活を成り立たせる方法はいくつか存在します。中には、準備や覚悟が必要なものもありますが、自分に合った方法を見つけることで心の負担を減らすことができるかもしれません。

働かないで生きていくための8つの選択肢を紹介します。それぞれの特徴や注意点を理解し、現実的に実現可能かどうかを考える参考にしてください。

  • 不労所得で生活する
  • ミニマリスト生活で生活費を最小限に抑える
  • 実家暮らしで支出を減らし、働かずに生活を維持する
  • 生活保護や福祉制度を利用して最低限の生活をする
  • 資産運用で得た利益で生活する
  • 早期リタイア(FIRE)を目指し、資産形成後に働かない生活へ移行
  • パートナーや家族の扶養内で暮らすという選択肢
  • 田舎や自給自足の生活で現金収入を必要としない暮らしを目指す

不労所得で生活する

不労所得とは、自分が労働しなくても得られる収入のことです。代表的なものには、不動産収入や株の配当金、著作権収入などがあります。例えば、賃貸マンションを所有していれば、住人からの家賃が毎月自動的に入ってきます。

また、株式を保有していれば、配当金という形で定期的な収益を得ることも可能です。

不労所得だけで生活するには、ある程度の初期投資や資産形成が必要ですが、上手に仕組みを構築できれば、自由な時間を持ちながら暮らすことも夢ではありません。ただし、元本割れや空室リスクなどもあるため、リスク分散や情報収集は欠かせません。

計画的に資産を育てながら、不労所得の柱を複数持つのが理想的です。

ミニマリスト生活で生活費を最小限に抑える

働かずに生活したいと考えるなら、まずは生活費を抑えることが現実的な第一歩です。ミニマリスト生活は、必要最小限の物で暮らすことで支出を大幅に削減できます。具体的には、家賃の安い住居に住む、食費を自炊で抑える、光熱費の節約を心がけるなどが挙げられます。

スマホやサブスクの見直しも効果的です。

物を減らすことで管理の手間が減り、心にも余裕が生まれます。また、消費に対する執着が薄れるため、お金に振り回されずに生きる力も育まれます。生活費が少なければ、少しの貯金や副収入でも長期間生活が維持しやすいです。

まずは1か月の固定費を洗い出し、減らせる部分から着手してみましょう。

実家暮らしで支出を減らし、働かずに生活を維持する

実家で暮らすことは、働かない生活を現実的にするための大きな支えになります。とくに家賃・光熱費・食費といった固定費が抑えられる点は大きなメリットです。両親と同居することで、金銭的な安心感だけでなく、孤独感の軽減にもつながります。

ただし、金銭的に頼るだけでなく、家事や介護の手伝いなど家庭内で役割を持つことも大切です。あくまでも共に暮らすという意識を持ち、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。長期的には生活保護の対象外になる可能性や、家族との関係性の悪化といったデメリットもあるため、将来的な独立や家族との話し合いも並行して進めることが望ましいです。

生活保護や福祉制度を利用して最低限の生活をする

働かずに生きる選択肢の一つとして、生活保護などの公的支援制度を利用する方法があります。生活保護とは、病気や障害、経済的困窮などで自立した生活が困難な人に対し、国が最低限の生活を保障する制度です。食費・住居費・医療費・教育費などが支給対象となり、申請が通れば働かなくても生活が成り立つ可能性があります。

収入がない、もしくは著しく低い状態が続いている場合は、まずは市区町村の福祉課に相談してみましょう。

生活保護の受給には、貯金や資産、扶養義務者の有無などが審査対象となります。申請が通るまでの間に時間がかかる場合もありますが、現在の生活に限界を感じているなら、遠慮せず活用すべき制度です。

また、生活保護以外にも、住居確保給付金や母子家庭支援、障害年金など、状況に応じた支援制度が存在します。インターネットや行政窓口で情報収集を行い、自分に合った制度を調べてみましょう。

資産運用で得た利益で生活する

働かずに生きるもう一つの方法が、資産運用によって利益を生み出し、それを生活費に充てるというスタイルです。資産運用とは、株式・債券・投資信託・不動産・仮想通貨など、保有する資産を使ってお金を増やす取り組みを指します。

正しく運用すれば、配当金・利子・売却益といった収益が得られるため、毎月の生活費をカバーすることも可能です。

例えば、年間3%の配当が見込める株を2,000万円分保有していれば、年間60万円、月に5万円の不労収入が期待できます。加えて、つみたてNISAやiDeCoなど、税制優遇を活用すれば、リスクを抑えつつ長期的な資産形成が可能です。

ただし、相場の変動や経済情勢に左右されるため、元本が減るリスクも存在します。したがって、投資先の分散やリスク管理の知識が欠かせません。

資産運用で生活するためには、ある程度の初期資金と時間、そして正しい知識が必要です。いきなり全財産を投資に回すのではなく、余剰資金から少額で始めて、徐々に慣れていくのが現実的です。

早期リタイア(FIRE)を目指し、資産形成後に働かない生活へ移行

「FIRE(Financial Independence, Retire Early)」は、経済的自立を達成し、早期に仕事を辞めて自由な生活を送るというライフスタイルです。近年、日本でも若い世代を中心に注目が集まっています。

FIREを目指すには、まず生活費の見直しや節約に努め、収入の一定割合を貯蓄・投資に回して資産を積み上げることが基本です。

例えば、年間生活費が200万円であれば、その25倍の5,000万円がFIRE達成の一つの目安とされています。

FIREにはいくつかの種類があり、完全に働かない「フルFIRE」だけでなく、必要な時にだけ働く「サイドFIRE」や、リモートワーク・副業で収入を維持しながら生活する「バリスタFIRE」といった形もあります。

自分の理想と現実のバランスに合わせて柔軟に目標を設定することが大切です。

FIREを目指す最大のメリットは、働かされるのではなく、自分の意志で働くかどうかを決められる自由を手に入れられることです。

パートナーや家族の扶養内で暮らすという選択肢

自分が働かずに生活するために、パートナーや家族の扶養に入るという選択も現実的な手段の一つです。専業主婦(夫)や家族の介護を担う人のように、直接的な収入がなくても家庭内の役割を担うことで生活が成り立つケースも少なくありません。

扶養に入ることで、健康保険や年金の一部を家族の加入に含めることができ、税制上のメリットも得られます。

例えば、パートナーの所得が一定額を超えない限り、扶養控除が適用され、世帯全体での税負担を軽減可能です。また、扶養者が安定した収入を持っている場合は、自分が働かなくてもある程度の生活水準を維持できる可能性があります。

また、経済的に依存している以上、扶養してくれる側に何らかの変化が起きた場合(転職、病気、離婚など)には、生活が一気に不安定になるリスクも伴います。そのため、完全に依存するのではなく、家計の管理や将来の備えなど、できる範囲で生活の安定に関わっていくことが大切です。

田舎や自給自足の生活で現金収入を必要としない暮らしを目指す

働かずに生きる選択肢として、田舎で自給自足をしながら現金収入に頼らない生活を選ぶ人も増えています。自然に囲まれた環境でできるだけ自給する暮らし方は、生活費を大きく抑えられるだけでなく、都市部でのストレスやプレッシャーから解放されるメリットもあります。

野菜を畑で栽培し、卵や牛乳なども近隣の農家と物々交換で手に入れるといった生活スタイルが実現できれば、現金をほとんど使わなくても日々の暮らしを成り立たせることが可能です。

このようなライフスタイルは、いわゆる「スローライフ」や「ローカルシフト」とも呼ばれ、ミニマリズムやエコ志向とも親和性が高いのが特徴です。最近では、古民家を格安で購入・改修して住むケースも増えており、初期費用さえクリアできれば、住居費の負担は大幅に軽くなります。

とはいえ、完全な自給自足生活を実現するのは簡単ではありません。いきなり移住するのではなく、まずは短期間のお試し移住や、週末だけ田舎に通うデュアルライフから始めるのが現実的です。

仕事をしない生き方の実現が難しい理由

働かない生活に憧れを抱く人は少なくありませんが、現実には多くのハードルがあります。経済的な準備だけでなく、社会的な目線や精神的な負担も無視できません。仕事をしない生き方を実際に実現するうえで直面する難しさについて解説します。

  • 十分な資産がないと生活が維持できない
  • 社会的な孤立や偏見を受けやすい
  • 健康保険や年金など社会保障の不安がつきまとう
  • 予期せぬ出費やトラブルに対応しにくい
  • 働かないことへの罪悪感や不安に苦しむ人もいる

十分な資産がないと生活が維持できない

働かない生活を続けるには、日々の生活費を賄えるだけの資産が必要です。家賃や光熱費、食費など最低限の支出は避けられません。また、収入がない状態で長期的な生活設計を立てるには、相応の金融知識と計画性も求められます。

とくに、インフレや物価上昇の影響を受けると、資産の目減りが生活の安定を脅かす要因になります。FIREや不労所得を目指す場合でも、安定したリターンを継続的に得るのは簡単ではありません。

資産が不足している状況で働かずに暮らそうとすれば、生活水準を極端に下げる必要があります。そのため、働かない生き方を選ぶには、まず経済的な土台を確保しておくことが重要です。

社会的な孤立や偏見を受けやすい

日本社会では働くのが当たり前という価値観が根強く残っています。そのため、働かない選択をすると、周囲からの冷たい視線や心ない言葉に晒されることもあります。とくに、親戚や近所との関係性が密な地域では、何かと詮索されたり、働かない理由を求められたりするケースも少なくありません。

また、友人関係でも、仕事の話題が中心になりがちな場面では疎外感を覚えることがあります。社会的な孤立は、精神的な不安やストレスにつながり、結果として働かない生活を続けるのが苦しくなる原因にもなります。他人の目を気にしない強い意志や、自分なりの価値観をしっかり持っていないと、孤立に耐えるのは難しいかもしれません。

健康保険や年金など社会保障の不安がつきまとう

会社に所属していない状態が続くと、厚生年金や健康保険などの社会保障制度から外れることになります。国民健康保険や国民年金には加入できますが、その保険料は決して安くはありません。収入がない中で毎月の保険料を支払い続けるのは大きな負担となり、滞納すれば将来の年金額にも影響します。

病気やケガをした際に医療費が大きな出費になる可能性もあります。社会保険が整っている会社員と違い、働かない人は自己責任でこれらの管理が必要です。将来的に年金収入が十分に見込めない場合、老後の生活も不安定になりかねません。

そのため、社会保障の仕組みを正しく理解し、早めに準備しておくことが欠かせません。

予期せぬ出費やトラブルに対応しにくい

働かない生活には安定した収入がないため、想定外の出費が発生すると対応が難しくなります。例えば、病気や家族の介護、自然災害など突発的な出来事は、どれも大きな支出を伴います。貯金を取り崩して対応することになりますが、そうした非常時が続けば資産が尽きてしまうでしょう。

また、家電の故障や住居の修繕など、生活していれば避けられない出費もあるため、常に余裕のある資金計画を立てておく必要があります。経済的なバッファが少ないと、精神的にも追い詰められやすくなります。働かない選択をするのであれば、こうした緊急時に備える資金や対応策も事前に考えておくことが重要です。

働かないことへの罪悪感や不安に苦しむ人もいる

働かない生活には自由がありますが、その一方で罪悪感や不安に悩む人も少なくありません。周囲が働いている中、自分だけが何もしていないと感じると、自分は社会に貢献していないのではないかといった思いに駆られることがあります。

こうした罪悪感が続くと、無気力や自己否定につながり、心の健康に悪影響を及ぼすこともあります。

また、将来に対する漠然とした不安を抱えたままだと、日々の生活も落ち着きません。働かない選択をするには、社会的な評価や他人の目に左右されず、自分の人生を肯定できる強い意志が必要です。心の安定を保つためには、生活の中に達成感や役割を感じられる何かを見つけることが大切です。

働きたくないと感じたときの対処法

もう働きたくないと思う瞬間は、誰にでも訪れます。無理に気持ちを押し殺して働き続けても、心や身体を壊すリスクがあります。まずは、その感情に正直になり、冷静に対処していくことが大切です。働きたくないと感じたときに実践できる6つの対処法を紹介します。

  • まずは「なぜ働きたくないのか」理由を掘り下げてみる
  • 有給休暇を消化して休息する
  • 心身共に疲れたときは休職も視野に入れる
  • 働き方を変える|在宅勤務やフリーランスも選択肢の一つ
  • 一人で抱え込まず誰かに相談する
  • 転職やキャリアチェンジで環境を変えてみる

まずは「なぜ働きたくないのか」理由を掘り下げてみる

働きたくないという感情には、必ず何らかの原因があります。例えば、上司との人間関係に悩んでいたり、仕事内容にやりがいを感じなかったり、ただ単に疲労が溜まっているだけかもしれません。理由が明確になれば、それに合った対処法も見つかりやすいです。

モヤモヤとした気持ちのまま放置してしまうと、感情が膨らみすぎてしまい、冷静な判断が難しくなります。紙に書き出したり、スマホのメモに整理してみるだけでも、自分の心の動きを客観視できます。小さなストレスの積み重ねが働きたくないという気持ちに繋がっている場合もあるので、まずは原因の特定から始めましょう。

有給休暇を消化して休息する

働きたくないと感じたときは、心身に疲れが蓄積しているサインかもしれません。その場合は、有給休暇を使ってしっかりと休むことが大切です。何もせず家でゆっくり過ごす日を設けるだけでも、心の余裕が戻ってきます。

最近では、旅行やレジャーだけでなく休むための休暇を取る人も増えています。

休みを取ることに罪悪感を持つ必要はありません。むしろ、長期的に働き続けるためには、定期的な休息が欠かせません。有給が取れない雰囲気の職場であれば、上司に正直な気持ちを伝える勇気も必要です。まずは数日でも構わないので、自分自身の心と体をいたわる時間を作ってみましょう。

有給が取れない場合の対処法は、以下で詳しく解説していますので参考にしてください。

関連記事:有給が取れない場合の対処法は?人手不足でも取得するコツや違法について解説

心身共に疲れたときは休職も視野に入れる

働きたくないという気持ちが強く、日常生活にも支障をきたすほどであれば、休職制度の利用も選択肢に入ります。とくに、うつ症状や強いストレスを感じている場合は、医師の診断を受けたうえで適切な対応を検討しましょう。

会社によっては、休職中も一定の収入が保障される制度があるので確かめておきましょう。

また、傷病手当金を申請すれば、一定期間は経済的な支援も受けられます。無理に出社を続けて心や体を壊してしまっては、回復にも時間がかかります。勇気を出して一度立ち止まり、自分を守るための行動を取りましょう。

制度について詳しく知らない場合は、総務や人事に相談してみるのも有効です。

働き方を変える|在宅勤務やフリーランスも選択肢の一つ

働きたくない原因が通勤のストレスや職場の雰囲気にあるなら、働き方そのものを見直すのも一つの手です。例えば、在宅勤務なら満員電車や時間の制約から解放され、自分のペースで仕事を進められます。また、スキルや経験を活かしてフリーランスとして独立すれば、働く時間や仕事内容も自分で選べます。

最近では、副業から始めて少しずつ独立を目指す人も少なくありません。ただし、在宅勤務やフリーランスには自己管理や収入の安定性といった課題もあります。メリット・デメリットをしっかり理解したうえで、自分に合った働き方を選びましょう。

選択肢を広げるだけでも、気持ちが軽くなることがあります。

働き方を変えるときに、転職するか独立するか迷ったときは以下の記事を参考にしてください。

関連記事:転職か独立か判断に迷ったときの基準は?年齢別でポイントを紹介

一人で抱え込まず誰かに相談する

働きたくないという気持ちは、ときに強い孤独感を伴います。しかし、一人で抱え込んでしまうと、ますます精神的に追い詰められてしまう可能性があります。そんなときは、信頼できる友人や家族、職場の同僚などに気持ちを話してみてください。

話すことで気持ちが整理され、思わぬアドバイスが得られることもあります。周囲に話しづらい場合は、専門の相談窓口やカウンセラーを頼るのも良い方法です。誰かに相談することは弱さではありません。むしろ、自分を守るための前向きな行動です。

職場に相談できる人がいない場合は、無料で相談できる窓口について紹介していますので、以下の記事を参考にしてください。

関連記事:会社に相談できる人がいない場合どうする?対処法と相談窓口を紹介します

転職やキャリアチェンジで環境を変えてみる

今の仕事に強い不満があるなら、思い切って転職やキャリアチェンジを検討してみるのも一つの方法です。職場の雰囲気や働き方、仕事内容が自分に合っていないと感じている場合、無理に続ける必要はありません。現代は終身雇用の時代ではなくなり、キャリアの見直しや転職が当たり前の時代です。

自分の強みや興味を見つめ直し、それを活かせる職場を探すことで、前向きな気持ちが戻ることもあります。転職エージェントやキャリアカウンセラーに相談すれば、自分に合った仕事を見つける手助けにもなります。

働かない選択肢に関するよくある質問

働かない選択肢に関するよくある質問について紹介します。

  • 10年以内に働かなくてもお金がもらえる時代が来るという噂はホント?
  • 働きたくないと思うのは甘え?
  • 働かないで生きたい!楽な生き方は?
  • 働かないのが当たり前の時代は来るの?
  • 働かないで生きていくには貯金がいくら必要?

10年以内に働かなくてもお金がもらえる時代が来るという噂はホント?

「ベーシックインカム」の導入が話題になることがありますが、現時点で日本での実現は不透明です。ベーシックインカムとは、すべての国民に一定の金額を無条件で支給する仕組みです。フィンランドやカナダでは一部で実験が行われましたが、課題も多く、まだ本格的な制度化には至っていません。

日本でも政治家や経済学者の中には導入を提唱する声がありますが、財源や制度設計の難しさから慎重な議論が続いています。仮に10年以内に何らかの支援制度が導入されても、すべての人が安心して暮らせるほどの金額になるとは限りません。

噂を鵜呑みにせず、まずは現実的な資産形成や生活費の見直しが大切です。

働きたくないと思うのは甘え?

働きたくないという気持ちは、決して甘えではありません。誰にでもやる気が出ない日や、働くことに疑問を感じる時期はあります。社会の風潮や周囲の目を気にして、自分の感情を抑えてしまう人も多いですが、それではかえってストレスが溜まってしまいます。

過労や人間関係の悩みなど、具体的な理由がある場合は、心や体が発する休みたいというサインかもしれません。甘えと自己防衛は全く異なります。大切なのは、自分の気持ちを無視せず、丁寧に向き合うことです。働くことだけが人生の正解ではないという視点を持つと、心に余裕が生まれます。

働かないで生きたい!楽な生き方は?

働かずに生きたいと考えたときに、現実的な選択肢として考えられるのは、不労所得を得る方法や生活費を最小限に抑える暮らし方です。例えば、株式や不動産などの資産運用で収入を得る方法や、ミニマリストとして物を減らして支出を抑える生活が挙げられます。

また、家族と同居することで家賃や光熱費を節約する人もいます。ただし「楽=何もしなくてよい」わけではありません。資産運用には知識やリスク管理が必要ですし、生活費を削るにも工夫が求められます。完全に働かずに生きるには準備が必要ですが、視点を変えればストレスの少ない働き方や自分に合った生活スタイルを目指すことも可能です。

働かないのが当たり前の時代は来るの?

技術の進化によって、AIやロボットが人の仕事を代替する時代が少しずつ現実になりつつあります。それに伴い、一部では「人が働かなくても生活できる時代が来るのでは?」という期待も広がっています。しかし、現実的にはすべての人が働かなくてよくなる時代が近い将来に来るとは言い難いです。

仕事の内容が変化したり、働き方が柔軟になったりする可能性はありますが、完全に働かなくていい社会には多くの課題が残っています。社会的な役割や自己実現の場として仕事を求める人も一定数います。つまり、働かないのが当たり前ではなく、働き方の選択肢が広がる時代が到来する可能性のほうが高いといえるでしょう。

働かないで生きていくには貯金がいくら必要?

総務省の「家計調査」によると年間消費支出の平均は、以下の通りです。

二人以上世帯 単身世帯
2020年 3,335,114円 1,806,072円
2021年 3,348,287円 1,860,552円
2022年 3,490,383円 1,941,036円
2023年 3,527,961円 2,011,440円
2024年 3,602,915円 2,034,564円

参考元:家計調査(二人以上世帯)家計調査(単身世帯)

一般的な家庭では、二人以上の世帯で約360万円、単身世帯で200万円ほど1年間の消費支出として必要です。つまり、働かずに10年間暮らしたいと考えるなら、単純計算で単身世帯なら2,000万円、二人以上の世帯なら3,600万円必要になります。

ただし、インフレや突発的な出費、医療費の増加なども想定しておくべきです。生活保護や扶養、資産運用など他の収入源があれば、必要な金額は変わってきます。また、完全に働かないのではなく、短時間の労働や副業を組み合わせることで、資金の持ちを延ばすことも可能です。

まとめ

働かずに生きていく選択肢について紹介しました。働かずに生きたい場合、しっかりとした準備が必要です。不労所得や資産運用などを利用する場合、あらかじめ資産がなければいけません。働かない選択肢はいくつかありますが、自分に合った方法を選びましょう。

働きたくない場合は、休息を取ったり、働き方を変えたりすることが気持ちが変わる可能性があります。現在の仕事に苦痛を感じているなら、転職するのも一つの方法です。中には仕事を辞めたくても辞められない人もいるのではないでしょうか。退職に関する悩みや不安がある人は、ぜひ退職代行ほっとラインへご相談ください。

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