パワーハラスメント(パワハラ)は、身体的にも精神的にも影響を及ぼす行為です。パワハラ行為を受けて泣き寝入りする人は多くいますが、中には仕返しを考える人も少なくありません。パワハラされた相手に仕返しする場合は、必ず合法的な行為で仕返しましょう。
暴力や暴言で仕返ししたり、会社の財産を破壊・盗難したりなど、非道徳的な行為で仕返しすると、あなたの評価まで下がってしまいます。本記事では、パワハラされた相手に仕返しする方法を13つ紹介します。また、仕返しするにあたりやってはいけないことも紹介していますので、参考にしてください。
・パワハラ上司に仕返しする方法は、証拠を残す、上司を上回る知識やスキルを身につける、労働基準監督署に報告する、退職・転職するなど
・パワハラを放置する会社に仕返しする方法は、繁忙期に退職する、引き継ぎをしない、パワハラを訴えるなど
・パワハラ同僚に仕返しする方法は、上司や人事に報告する、上司の目の前でミスを指摘する、出世して同僚より上の立場になる
・パワハラを仕返しするときにやってはいけないことは、暴力・暴言で仕返しする、個人情報をネットにさらす、業務をサボる、感情的にし返すなど
目次
パワハラ上司に仕返しする6つの方法
職場でのパワハラは、精神的にも肉体的にも大きなダメージを与えるものです。しかし、一方的に耐える必要はありません。パワハラをする上司に対して、正当な手段で仕返しをすることは可能です。ただし、感情的になって違法行為や過激な行動にならないように注意しましょう。まずは、パワハラ上司に仕返しする方法から説明します。
- 1.上司のパワハラを記録しておく
- 2.上司のさらに上の上司に相談する
- 3.上司を上回る知識やスキルを身につける
- 4.パワハラ発言をオウム返しする
- 5.労働基準監督署に報告する
- 6.退職・転職する
1.上司のパワハラを記録しておく
上司のパワハラを記録し、明るみに出すことが正当な仕返し方です。会社にパワハラを周知させ、上司に何らかの処罰が下れば仕返しできます。そのため、仕返しをする第一歩として、上司の言動を詳細に記録しておくことが重要です。パワハラ行為の証拠を残しておけば、後に会社へ報告する際や、法的措置を取る際に強力な武器になります。
記録する際には、いつ、どこで、どのようなパワハラを受けたのかを明確に書き留めることが大切です。例えば、「〇月〇日、会議中に上司から『使えないやつだな』と暴言を吐かれた」「△月△日、仕事が遅いからといって腹を殴られた」など、具体的に書くことで証拠の信憑性が増します。
さらに、可能であれば録音やメール、チャット履歴などを保存しておきましょう。とくに、上司が暴言を吐いたり、理不尽な指示を出したりする場面を録音しておけば、会社側も問題を無視できなくなります。スマホの録音機能を活用し、決定的な証拠を押さえるのが効果的です。
パワハラ上司は、自分が優位な立場にあると考えているため、被害者が記録を取っているとは思っていないことがほとんどです。しかし、証拠をしっかり集めておけば、会社への報告や法的措置を取る際に有利な状況を作れます。冷静に対処し、証拠を押さえておきましょう。パワハラの証拠集めのやり方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:パワハラの証拠集めはどうする?注意点とポイントをわかりやすく解説します
2.上司のさらに上の上司に相談する
パワハラ上司に直接対抗するのが難しい場合、その上の上司に相談するのも効果的な仕返し方法です。上層部がパワハラの存在に気づけば、上司が処分されるケースもあります。
相談する際には、「〇月〇日の休憩室で上司に頭を3回叩かれた」「△月△日の会議で、皆の前で侮辱されるような発言を受けた」など、具体的な証拠を提示すると説得力が増します。
また、相談する相手を慎重に選ぶことも大切です。上司と親しい関係にある人に相談してしまうと、逆に話がもみ消される恐れがあります。そのため、会社のコンプライアンス担当者や人事部など、パワハラ問題を対処してくれる部署に相談するのが望ましいでしょう。
上層部に訴えることで、パワハラ上司が注意を受けたり、異動させられたりする可能性があります。上司にとっては、自分の評価が下がることが最大のダメージとなるため、仕返しとして十分な効果が期待できます。
3.上司を上回る知識やスキルを身につける
パワハラ上司は、部下を見下した行動をする傾向があります。しかし、部下の方が優秀であれば、逆に上司のミスを指摘できるようになります。また、上司から「遅い」、「こんなこともできないのか」といった暴言も回避できます。そのため、上司よりも優れた知識やスキルを身につけ、自分の市場価値を高めることが有効な仕返し方です。
例えば、業務に関する専門的な知識を深める、資格を取得する、最新の技術や業界のトレンドを学ぶなどの方法があります。上司が知らないことを理解し、実践できるようになれば、自然と周囲からの評価も上がります。そうなると、上司も無闇に攻撃できなくなるどころか、部下であるあなたに頼ることにある状況に陥るでしょう。
また、スキルを高めることは、転職の選択肢を広げることにもつながります。現在の職場に依存せず、より良い環境へと移る準備を整えておけば、いざというときに転職しやすくなります。
4.パワハラ発言をオウム返しする
パワハラ上司の発言をそのまま繰り返して言い返すことで、周囲に問題のある上司だと認知できます。例えば、上司が「お前は仕事ができないな」と言った場合、冷静に「私は仕事ができないんですね」と返すだけで、上司の理不尽な発言を明確にできます。
ポイントとしては感情的にならず、淡々とした口調で返すことです。逆に怒ったり、皮肉を込めたりすると、上司の反感を買うだけになってしまうため、冷静に対応しましょう。周囲に人がいる状況でオウム返しをすれば、「この上司の発言は問題がある」と気づけば、社内での上司の評価が下がりこともあります。
5.労働基準監督署に報告する
パワハラの内容が明らかに違法な場合は、労働基準監督署に相談・報告しましょう。労働基準監督署は企業の労働環境を監視し、労働者の権利を守る役割を担っているため、パワハラに関する証拠を提出すれば、会社への是正勧告が入る可能性があります。
報告する際には、以下のような証拠が有効です。
- 上司の暴言や指示を録音した音声データ
- メールやチャットでのパワハラ発言のスクリーンショット
- 被害を受けた日時や内容を記録したメモ
- 医師の診断書(精神的なダメージを証明するもの)
労働基準監督署が動けば、会社に調査が入り、パワハラが悪質であるか判断します。その結果、会社が上司に処分を下せば仕返しになるでしょう。ただし、労働基準監督署は多くの相談を請け負っているので、すぐに動いてくれるとは限りません。状況に応じて、社内のハラスメント相談窓口や弁護士への相談も視野に入れるとよいでしょう。
6.退職・転職する
最も確実で正当な仕返しする方法は、退職・転職することです。上司のパワハラが原因で退職すれば、当然上司の評価が下がるので仕返しになります。また、上司からのストレスもなくなるため、より良い環境に移ることは賢明な判断です。
退職を決断したら、次の職場を見つけてから辞めるのが理想的です。転職活動をしながらスキルを磨き、自分の市場価値を高めることで、より良い条件の職場へ移ることができます。また、退職する際は円満に進めるのが望ましいですが、どうしても厳しい場合は退職代行サービスを利用するのも一つの手です。
転職が決まれば、パワハラ上司に対して余裕を持った態度で対応できます。「お世話になりました」と笑顔で去ることで、上司に対して仕返しを果たしたといえるでしょう。
パワハラを放置する会社に仕返しする4つの方法
職場でパワハラが横行しているにもかかわらず、会社が見て見ぬふりをしている場合、何らかの対抗策を講じることが重要です。会社にダメージを与えつつ、自分の未来を守るために、冷静に行動を起こしましょう。パワハラを放置する会社に対して効果的な仕返し方法を4つ紹介します。
- 1.繁忙期に退職する
- 2.業務をまったく引き継がずに退職する
- 3.パワハラを訴える
- 4.パワハラ被害をSNSや口コミに投稿する
1.繁忙期に退職する
会社の繁忙期に退職することで、忙しい状況に追加で負荷をかけることが可能です。企業は繁忙期に人手が不足すると業務が滞り、売上や取引に影響が出るため、少しでも戦力を確保しようとします。そんなタイミングで退職を決めれば、会社に大きなダメージを与えることになるでしょう。
退職のタイミングを見極めるためには、自社の繁忙期を把握しておくことが重要です。例えば、年度末や決算期、大型プロジェクトの締め切り前などは、多くの企業にとって忙しい時期となります。
繁忙期に退職を申し出ることで、会社側が引き留めようとする可能性もあります。その際は「パワハラを放置する会社には残る価値がない」と割り切り、予定通りに退職を進めることが重要です。会社が困るからといって、自分の人生を犠牲にする必要はありません。
また、法律上では2週間前までに退職意思を提示する必要がありますが、就業規則によっては1~3カ月前の申告が求められる場合もあります。就業規則の申告期間に従わなくても、法律違反にならないので、より会社へダメージを与えたい人は2週間前に退職意思を伝えましょう。
この場合、会社が嫌がらせをしてくる可能性も考慮し、退職代行サービスを利用するのが賢明です。確実に退職を成功させるための手段として、活用を検討してください。
2.業務をまったく引き継がずに退職する
通常、退職時には業務の引き継ぎを行い、後任者に仕事を任せるのが一般的です。しかし、パワハラを放置する会社に対しては、あえて一切の引き継ぎをせずに辞めることでダメージを与えられます。会社は後任者の育成に時間を費やすことになり、結果的に業務効率が低下します。
もちろん、引き継ぎをしないことで「社会人として無責任では?」と感じるかもしれません。しかし、そもそもパワハラを放置するような会社が、社員に対して責任を果たしていないのです。こちらだけが誠実に対応する義理はないと割り切ることが大切です。
会社側が引き継ぎを強要してきた場合でも、「もう精神的に限界です」「これ以上の業務は対応できません」と伝え、対応を拒否しましょう。引き継ぎ業務をしなかったとしても、法律違反にならないので安心してください。
3.パワハラを訴える
会社がパワハラを放置し続けるなら、法的措置を取ることでダメージを与えることが可能です。パワハラを訴える方法はいくつかありますが、労働基準監督署や労働組合に相談すると良いでしょう。
また、弁護士に相談し、損害賠償請求を行うのも有効な手段です。パワハラによって精神的苦痛を受けた場合、慰謝料を請求できることがあります。医師の診断書やパワハラの証拠があると裁判でも有利に進められるため、精神的にダメージを受けている場合は、一度心療内科などを受診するのもよいでしょう。
会社がパワハラを黙認している場合、労働局の「あっせん制度」を利用するのも選択肢の一つです。あっせん制度では、第三者が間に入って会社との交渉を行い、適切な解決策を提案してくれます。法的手続きよりも手軽に利用できるため、まずはこちらを試すのもよいでしょう。
4.パワハラ被害をSNSや口コミに投稿する
会社がパワハラを放置しているなら、その実態を世間に知らせることで会社のイメージダウンにつながります。SNSや企業の口コミサイトにパワハラの実態を投稿することで、会社の評判を落とし、採用活動や取引先への影響を与えることが可能です。
ただし、投稿内容には十分注意する必要があります。名誉毀損で損害賠償を請求される可能性があるため、特定の個人を攻撃するのではなく、事実のみを淡々と記載することが重要です。「〇〇(会社名)はパワハラが横行していて、会社側も対策を取らない」「上司からの暴言や過剰な業務が続き、退職を余儀なくされた」など、具体的なエピソードを交えると、より説得力が増します。
また、転職サイトの口コミ欄に投稿することで、求職者に対する警告としても機能します。多くの人がブラック企業を避けるために口コミをチェックするので、パワハラ企業の実態が広まれば、人材確保が難しくなるでしょう。
パワハラ同僚に仕返しする3つの方法
職場で同僚からのパワハラを受け続けるのは、大きなストレスになります。しかし、我慢しているだけでは状況は改善されません。適切に対処し、自分の立場を守りながら、相手にダメージを与えましょう。
- 1.パワハラを上司や人事に報告する
- 2.上司の目の前でミスを指摘する
- 3.出世して同僚より上の立場になる
1.パワハラを上司や人事に報告する
パワハラをしてくる同僚には、上司や人事に報告することで仕返しができます。職場においては、パワハラ行為が発覚すれば、加害者側に処分が下されるケースは少なくありません。そのため、会社側にパワハラの実態を伝え、適切な対応を求めることが重要です。
上司や人事に報告して降格や異動の対象になれば、これまでの態度を改めざるを得なくなるでしょう。自分だけが泣き寝入りするのではなく、正当な手段で対抗することが大切です。
2.上司の目の前でミスを指摘する
パワハラをしてくる同僚に対しては、あえて上司の前でミスを指摘することで仕返しができます。普段から人を見下しているタイプの人間ほど、上司の前で自分の失敗をさらされることを嫌がります。その心理を利用して、相手に恥をかかせることで、仕返しが可能です。
例えば、以下のような場面で相手のミスを指摘すると効果的です。
- 会議中に事実と異なる発言をした場合:「先ほどの説明ですが、実際のデータとは少し違うようです」
- 業務の進行が遅れている場合:「〇〇さんの作業がまだ完了していないため、次の工程に進めません」
- 誤った指示を出している場合:「そのやり方ではクライアントの要望と違ってしまいます」
ここで重要なのは、あくまで冷静かつ理論的に指摘することです。感情的になると、こちらが悪者にされる可能性があるため、事実を淡々と伝えるようにしましょう。
また、他の同僚の前でミスを指摘するのも効果的です。周囲に失態をさらされることで、相手のプライドを傷つけられます。パワハラをしてくる人間は、基本的に自分の立場を守ろうとするため、恥をかくことで態度を改めるケースも多いです。適切なタイミングで的確にミスを指摘し、相手に仕返しをしましょう。
3.出世して同僚より上の立場になる
自分が出世して相手よりも上の立場になることも仕返し方の一つです。職場においては、役職が上がるほど権限を持てるようになるので、自然と発言力も増します。そうなれば、これまでパワハラをしてきた同僚も、自分に対して無茶な態度を取れなくなるでしょう。
出世を目指すためには、上司からの評価が昇進に大きく影響するため、上司に対してアピールすることが重要です。普段から積極的に意見を述べたり、問題解決に貢献したりすることで、「この人ならリーダーとして任せられる」と思わせられます。
また、出世を果たした後は、これまでのパワハラ行為を理由に相手を異動させる、評価を下げるといった手段も取れるようになります。
つまり、出世は単なる仕返しではなく、自分が快適に働ける環境を作るための有効な手段とも言えるのです。
パワハラを仕返しするときにやってはいけないこと
パワハラを受けた際、怒りや悔しさから仕返しを考える人も少なくありません。しかし、やり方を誤ると、自分が不利な立場に追い込まれる可能性があります。とくに、違法行為やモラルに反する行動は、会社や法的機関から処罰されることになりかねません。正当な方法で対処しなければ、パワハラの被害者であったはずの自分が加害者とみなされる恐れもありますので、十分に注意しましょう。
- 暴力や暴言で仕返しする
- 相手の個人情報をネットで晒す
- 仕返しのために業務をサボる
- 会社の機密情報を外部に漏らす
- 会社の財産を破壊・盗難する
- 感情的に仕返しする
暴力や暴言で仕返しする
パワハラをされたからといって、暴力や暴言で仕返しをするのは絶対に避けるべきです。例えば、上司や同僚から暴言を浴びせられた際に、同じように暴言を返してしまうと、周りからは「どっちもどっち」と判断されてしまいます。
また、暴力を振るうのは論外です。
いくら相手が先にパワハラをしていたとしても、手を出した瞬間に「暴行罪」として刑事責任を問われる可能性があります。日本の法律では、正当防衛が認められる範囲は非常に狭いため、言い訳は通用しません。
相手の個人情報をネットで晒す
パワハラ加害者に仕返しをするために、SNSや掲示板などで個人情報を晒すのは違法行為にあたるため、絶対にやってはいけません。
例えば、上司の名前や顔写真、連絡先などをネットに書き込み、「この人はパワハラ上司です」と拡散した場合、名誉毀損罪やプライバシー侵害で訴えられる可能性があります。たとえ事実だったとしても、ネット上で個人を攻撃する行為は犯罪にあたるため、自分が加害者として責任を問われることになるのです。
また、インターネット上の情報は一度拡散されると完全に消すことが難しく、訴訟に発展するケースもあります。
裁判になれば、賠償金の支払いを命じられることもあり、最悪の場合、パワハラの被害者だったはずの自分が人生を狂わせることになりかねません。
仕返しのために業務をサボる
会社へ仕返しをする手段として、「業務をサボる」という方法を考える人もいるかもしれません。しかし、これは逆効果になりやすいため、避けるべき行為です。
業務をサボることで、確かに職場全体の生産性を落とすことはできます。
しかし、その影響は周囲の同僚や取引先に迷惑をかける結果になってしまいます。
最悪の場合、「仕事を怠ける問題社員」として評価が下がり、パワハラ加害者ではなく自分が処分の対象になる可能性もあるのです。
また、仕事の手を抜くことで、自分のスキルやキャリアアップのチャンスを逃すことにもつながります。パワハラ加害者を見返したいのであれば、仕事を怠けるのではなく、むしろ自分の能力を磨いて評価を上げることのほうが仕返しにつながるでしょう。
会社の機密情報を外部に漏らす
パワハラをする会社や上司に仕返しをするために、会社の機密情報を外部に漏らすのは絶対に避けるべき行為です。社内の重要な情報を故意に流出させた場合、法的責任を問われる可能性があります。例えば、競合企業に会社の営業戦略を伝えたり、内部のトラブルをSNSで暴露したりする行為は「守秘義務違反」として訴えられるリスクが高いです。
会社の財産を破壊・盗難する
パワハラの仕返しとして、会社の備品を壊したり、無断で持ち帰ったりするのは犯罪行為にあたります。
たとえ、どんなに理不尽な仕打ちを受けたとしても、会社の物を傷つけたり盗んだりすれば、器物損壊罪や窃盗罪に問われる可能性が高いです。
法律に反する行動を取れば、相手に仕返しをするどころか、自分の信用やキャリアを失うことになります。
感情的に仕返しする
パワハラの被害を受けたとき、怒りや悔しさから衝動的に仕返しをしたくなることもあるでしょう。しかし、感情のままに行動すると、逆に自分が不利な立場に追い込まれる可能性があります。
例えば、怒りに任せて上司に暴言を吐いたり、同僚に対して感情的に反論したりすると、職場内で「問題を起こす人」とみなされてしまうことがあります。パワハラ加害者は、自分を正当化するために「〇〇さんも暴言を吐いた」などと言い訳し、自分の責任を軽くしようとするかもしれません。
パワハラに対処する際は、感情的にならず、冷静に戦略を立てることが重要です。
パワハラの仕返しに関するよくある質問
パワハラの仕返しに関するよくある質問を見ていきましょう。
- パワハラ社長に仕返しする方法は?
- パワハラを通報するときはどこに報告するの?
- パワハラを仕返ししたいと家族から相談されたときはどうする?
- パワハラの仕返しは退職後?現職中?
パワハラ社長に仕返しする方法は?
社長がパワハラを行っている場合、一般的な上司や同僚への対処方法とは異なります。社長は会社のトップに位置しており、内部通報や社内の人事部に相談しても十分な対策が取られない可能性があるため、より慎重な行動が必要です。
まず、パワハラの証拠を確実に集めることが重要です。社長が行った暴言、侮辱、業務上の嫌がらせなどを録音・記録し、具体的な証拠として残しておきましょう。その上で、労働基準監督署や弁護士に相談し、法的に適切な手続きを進めます。場合によっては、マスコミやSNSを活用して社会的に問題提起することも、効果的な仕返しの手段となるでしょう。
また、社長のパワハラが原因で多くの社員が辞めている場合、集団で労働組合を結成し、団体交渉を申し立てるのも一つの手です。個人で戦うのが難しい場合は、労働問題に詳しい弁護士に依頼するのも有効です。
パワハラを通報するときはどこに報告するの?
パワハラを通報する際、まず社内のハラスメント相談窓口や人事部に相談するのが一般的です。しかし、会社自体がパワハラを容認している場合や、社長が加害者であるケースでは、社内での解決が期待できないこともあります。その場合は、以下の相談窓口を活用しましょう。
- 労働基準監督署
- 労働局の「総合労働相談コーナー」
- 弁護士
- 労働組合
証拠を十分に集め、どの機関に報告するのが最も効果的かを見極めた上で行動するようにしましょう。パワハラの相談窓口に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:パワハラ被害にあった場合の無料相談窓口8選!被害にあったときの対処法とセットで解説します
パワハラを仕返ししたいと家族から相談されたときはどうする?
家族から「パワハラを仕返ししたい」と相談された場合、まずは感情的にならずに冷静に話を聞くことが大切です。パワハラによって精神的に追い詰められている可能性があるため、共感しながらも適切な解決策を一緒に考えることが求められます。
まずは、具体的にどのようなパワハラを受けているのか、詳細な状況を確認しましょう。そして本記事で紹介した「仕返しする方法」を参考にアドバイスしてください。
パワハラの仕返しは退職後?現職中?
結論からいえば、確実な証拠を集めた上で、できるだけ現職中に適切な方法で対処するのが理想です。それぞれのメリット・デメリットから判断しても良いでしょう。
【現職中に仕返しをする場合】
メリット
- 証拠を集めやすい
- 労働基準監督署や労働局に報告することで、会社に圧力をかけられる
- パワハラ上司が処分される可能性がある
デメリット
- 会社から報復を受ける可能性がある
- 人事部が加害者側についた場合、社内で孤立するリスクがある
【退職後に仕返しをする場合】
メリット
- 会社のことを気にせずに行動できる
- SNSや口コミサイトでパワハラの実態を告発しやすい
- 弁護士を通じて損害賠償請求ができる
デメリット
- 証拠を集めるのが難しくなる
- 会社側が「すでに関係のない人物の意見」として無視する可能性がある
職場に居続けることで精神的に追い詰められる場合は、無理をせず退職後に仕返しを考えるのも選択肢の一つです。自分の健康や今後のキャリアを優先しながら、最適な方法を選びましょう。
まとめ
パワハラされた相手に仕返しする方法とやってはいけない行動について紹介しました。パワハラの仕返しをする場合は、正当な手段であることがマストです。パワハラをパワハラで返すことのないように注意しましょう。
また、仕返しを考えるだけでなく、自分の心身の健康を重視することも大切です。そのため、パワハラがひどいときは、転職して新しい環境へ移りましょう。また、パワハラがひどく、退職手続きが難航する場合は、退職代行サービスの利用をおすすめします。
今すぐ会社を辞めたい人は、退職代行ほっとラインまでご相談ください。全国47都道府県の弁護士と連携しているため、退職手続きをしっかりサポートします。
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