介護職を辞めたいときの判断基準!辞めたくなる理由と対処法を紹介

介護職を続ける中で、辞めたいと感じる人は少なくありません。身体の負担が大きい、人間関係がつらい、給料が低いなど、悩みは人それぞれです。誰かに相談しづらく、一人で抱え込んでしまう人もいます。

本記事では、介護職を辞めたくなる理由や、辞めるかどうか判断する基準、対処法をわかりやすく解説します。今の働き方に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

本記事の結論

・介護職を辞めたくなるよくある理由は、人間関係が悪化、会社の運営方針に不満、他に良い仕事が見つかった、収入が少ないなど
・介護職を辞めるか留まるかの判断基準は、職場環境や人間関係の状況から判断、将来のキャリアビジョンと照らし合わせる、辞めるリスクとメリットを考えるなど
・介護職を辞めたいときの対処法は、誰かに相談する、職場内の改善策を検討する、休暇を取ってリフレッシュする、転職するなど

目次

介護職を辞めたいと思う人は減っている?

近年、介護業界では辞めたいと感じる人の割合が減少しつつあります。以前は高離職率が問題視されていた介護職ですが、最新の調査ではその傾向に変化が見られています。介護の仕事に対する理解や待遇の改善、職場環境の整備が進んだことで、離職率は緩やかに減少しているのです。

介護職の離職率や離職率が減っている理由について詳しく解説していきます。

  • 介護職の離職率は13.1%と減少傾向
  • 介護職の離職率が減っている理由

介護職の離職率は13.1%と減少傾向

公益財団法人介護労働安定センターが実施した「令和5年度介護労働実態調査」によると、介護職員の離職率は13.1%です。前年(14.4%)から1.3ポイント減少しており、10年前と比べても3.5ポイント減っています。年齢別でみると、以下の通りです。

年齢 離職率
29歳以下 20.4%
30~39歳 12.7%
40~49歳 11.8%
50~59歳 11.3%
60~64歳 10.0%
65歳以上 7.4%

年齢が低くなるにつれて、離職率も下がっていることがわかります。つまり、若い人ほど介護職を辞めたいと思う人が多く、年齢を重ねるごとに経験が増えるため安定していくといえるでしょう。次は、離職率が減っている理由について紹介します。

介護職の離職率が減っている理由

公益財団法人介護労働安定センターの同調査によると、離職率が減っている理由として最も多いのは「職場の人間関係が良くなった(63.6%)」からです。その他には、以下のような理由があります。

理由 割合
残業の削減、有給休暇の取得促進、シフトの見直し 45.6%
職場全体で介護の質を高めるための意識を共有した 37.8%
給料を増加させた 36.3%
仕事と家事の両立の支援を充実させた 36.1%
介護職員として適性が無い人を採用しなくなった 35.0%
能力や仕事ぶりをしっかり評価し、給料に反映した 32.9%

後ほど紹介しますが、介護職を辞めたくなる理由として最も多いのは「職場の人間関係の悪化」です。この原因を改善したことにより、離職率が減っているといえます。

また、残業や有給休暇など労働面でも改善が多く見られたため、以前よりも働きやすくなっています。

介護職を辞めたくなるよくある理由

介護職は、心身の負担や職場の課題によって辞めたくなる人も少なくありません。介護職を辞めたくなるよくある理由を紹介します。なお、公益財団法人介護労働安定センターが実施した調査結果をもとに理由として多い順番に記載しています。

  • 職場の人間関係が悪化して辞めたい
  • 会社の運営方針に不満があり辞めたい
  • 他に良い仕事が見つかったから辞めたい
  • 介護職は収入が少ないから辞めたい
  • 今の仕事では将来性が見込めないから辞めたい
  • 結婚・妊娠・出産・育児を理由に辞めたい
  • 新しい資格を取ったから辞めたい

職場の人間関係が悪化して辞めたい

介護現場ではスタッフ同士の連携が重要ですが、その分、人間関係のトラブルも起きやすいです。利用者との対応やシフト調整、業務の分担などで意見がぶつかりやすく、派閥や無視、陰口といった問題に発展するケースも少なくありません。

また、感情労働の側面が強い職種のため、精神的なストレスが蓄積しやすい環境でもあります。とくに新人や若手職員は、ベテラン職員との価値観の違いや指導の厳しさに悩むことも多いでしょう。このような環境では、仕事への意欲を保つことが難しくなり、転職を考えるきっかけになってしまいます。

職場で無視されるなどのパワハラを受けている人は、以下の記事で対処法を紹介していますので参考にしてください。

関連記事:職場で無視されるときの対処法10選!無視は違法?パワハラになるのか解説パワハラ被害にあった場合の無料相談窓口8選!被害にあったときの対処法とセットで解説します

会社の運営方針に不満があり辞めたい

介護施設の運営方針に対する不満も、離職理由としてよく挙げられます。例えば、利益重視で人員が不足しているにもかかわらず無理な業務を強いられたり、現場の声が上層部に届かないと感じたりする場合、職員はやりがいや安心感を失ってしまいます。

こうした状態が続くと、モチベーションが下がり、働き続けることに疑問を抱くようになるでしょう。また、改善の兆しが見られなければこの先も状況は変わらないと感じてしまい、転職を意識するきっかけになります。

方針変更が頻繁で現場の混乱が続くと、仕事の優先順位が曖昧になり、ストレスが増す要因にもなります。経営陣と現場スタッフの間に信頼関係が築けていない職場では、離職率が高まりやすくなるのです。

他に良い仕事が見つかったから辞めたい

近年は介護職から異業種への転職を選ぶ人も増えています。とくに働きやすさや収入、スキルアップの機会が整っている職場が見つかると、転職を決意するケースが多いようです。

介護職はやりがいがある反面、体力的・精神的な負担が大きいため、より条件の良い職場が見つかれば比較してしまうのは自然なことです。また、介護職で培ったコミュニケーション力や接遇マナーは、他業種でも活かせる場面が多く、再就職のハードルも決して高くありません。

結果として、他の仕事への興味が強まり、辞職を選ぶ人が一定数いるのです。

介護職は収入が少ないから辞めたい

厚生労働省が発表した「令和6年賃金構造基本統計調査」によれば、介護職員(医療・福祉施設等)の平均年収は約376万円です。国税庁が発表した「令和5年分民間給与実態統計調査」によれば、日本の平均年収は460万円です。

介護職は、日本の平均年収よりも約100万円低く、給与の低さに不満を抱えている人は少なくありません。処遇改善加算などの制度が導入されてはいるものの、全体としてはまだ他業種に比べて低水準の傾向があります。

とくに若い世代や家庭を持つ職員にとっては、生活の安定を考えると今の収入では不十分と感じることが多いようです。また、努力や経験年数に対して給与があまり上がらないことから、将来を考えると不安と思う人も少なくありません。

今の仕事では将来性が見込めないから辞めたい

介護業界に将来性を見出せず、転職を考える人も少なくありません。例えば、キャリアアップの選択肢が限られていたり、管理職になっても給与が大きく変わらないといった問題があると、働くモチベーションが低下してしまいます。

また、施設によっては教育制度や研修体制が整っておらず、スキルアップが難しい環境に置かれているケースもあります。その結果、このまま同じ仕事を続けても成長できないと感じ、別の職場や業界に活路を見いだそうとするのです。

結婚・妊娠・出産・育児を理由に辞めたい

介護職は身体的負担が大きく、生活のリズムも不規則になりやすいため、ライフステージの変化に対応しづらい面があります。とくに女性職員の場合、結婚や妊娠、出産、育児といったタイミングで辞職を考える人が多い傾向です。

夜勤や長時間勤務が難しくなったり、保育園の送迎とシフトが合わなかったりすると、仕事と家庭の両立が難しくなります。ただし、結婚・妊娠・出産・育児を理由に辞めたいと思う人は年々少なくなっています。

データで見ると、2019年度は20.4%であるのに対し2023年度は8.2%です。これは、時短勤務やフレックスタイム制など、育児支援制度が充実してきているためです。

新しい資格を取ったから辞めたい

スキルアップのために資格を取得し、それを活かす新しい職場へ移るという前向きな理由もあります。例えば、介護福祉士からケアマネジャーや社会福祉士の資格を取得し、より専門的な立場で働きたいと考える人も多くいます。

また、医療事務や福祉住環境コーディネーターなど、介護と関連性のある分野の資格を活かしてキャリアチェンジを目指すケースも少なくありません。資格取得は自己成長の証であり、それを活用できる職場に移ることで、やりがいや収入アップが期待できます。

介護職を辞めたい!辞めるか留まるかの判断基準

介護の仕事は社会的に必要とされている反面、業務の過酷さや待遇面で不満を抱えやすい職種です。しかし、感情的に退職を決めると、後悔や経済的な不安につながるおそれもあります。重要なのは、自分の状況や将来設計に合わせて冷静に判断することです。介護職を辞めるかどうかの判断基準を解説していきます。

  • 身体的・精神的な負担の度合いを見極める
  • 職場環境や人間関係の状況から判断する
  • 将来のキャリアビジョンと照らし合わせる
  • 給与や待遇面の満足度を検証する
  • 仕事へのやりがいやモチベーションの有無を考える
  • 辞めるリスクとメリットを天秤にかける

身体的・精神的な負担の度合いを見極める

介護職は体力と気力の両方を必要とする仕事です。利用者の移乗や入浴介助、夜勤による生活リズムの乱れなど、身体的負担が蓄積しやすい点が特徴です。また、認知症の方への対応や利用者・家族とのトラブルなど、精神的なストレスも無視できません。

これらの負担が日常生活にまで支障をきたしているなら、職場環境の見直しや転職を考えるタイミングです。過度な疲労や慢性的なストレスは、健康を損なうだけでなく、業務の質にも悪影響を及ぼします。

体調が万全でなければ、どれだけやりがいがあっても継続は困難です。無理を続けた結果、心身の不調で長期離職となるケースもあります。まずは、自分の体調と向き合い、無理をしていないかを冷静に評価しましょう。

職場環境や人間関係の状況から判断する

介護職において、人間関係は離職理由として最も多い要因です。上司や同僚との意思疎通がうまくいかない、派閥やいじめがある、相談できる人がいないといった環境では、働き続けることが大きなストレスになります。

また、職場の雰囲気やチームワークが悪いと、ミスや事故のリスクも高まります。仮に利用者との関係が良好でも、内部の人間関係が悪化していれば、職場全体のモチベーションも下がりがちです。

一方で、別の施設に転職したことで人間関係が改善し、働きやすさを実感したという声も多くあります。自分の置かれた環境が成長の妨げになっていないかを見極め、問題が解消できそうにない場合は、新たな職場を検討する選択肢も有効です。

将来のキャリアビジョンと照らし合わせる

介護職として働き続けるかどうかは、自分の将来像と一致しているかが重要な判断材料になります。例えば、生活相談員としてキャリアアップしたい、ケアマネジャーの資格を活かしたいなど、明確なビジョンがあれば、その実現に向けて継続する選択が有力です。

明確なビジョンがあり、介護職を続ける場合でも職場での問題が改善されない場合は転職をおすすめします。

一方で別の業種にチャレンジしたい、自分のやりたいことが介護職ではないと感じている場合は、転職を前向きに考えるタイミングかもしれません。将来像が不透明なまま働き続けると、目標を見失いモチベーションの低下につながります。

自分にとっての理想の働き方がどこにあるのかを見極めることが大切です。また、現在の職場でキャリアアップのチャンスがあるかどうかも重要な視点です。成長できる環境かどうかを検証し、自分の人生設計と照らし合わせて判断するようにしましょう。

給与や待遇面の満足度を検証する

給与や待遇に対する満足度は、働き続けるかどうかを左右する大きな要因です。介護職は他職種と比べて給与水準が低めとされており、厚生労働省の統計でも年収が平均を下回る傾向があります。

昇給や賞与が少ない、手当が十分に支給されていないなどの不満を抱えている場合、それが積もると離職につながりやすいです。また、夜勤手当や資格手当の有無、交通費の支給条件など、細かな待遇の違いも職場選びに大きく影響します。

現在の職場でどの程度の収入が得られているかを明確にし、生活水準や将来のライフプランと照らし合わせることが必要です。他の施設と比較することで、自分の待遇が業界内で妥当なのかも判断できます。

仕事へのやりがいやモチベーションの有無を考える

介護の仕事にやりがいを感じられるかどうかは、働き続けるうえで欠かせないポイントです。利用者からの「ありがとう」という言葉に励まされる瞬間や、自分の支援で笑顔が見られるといった経験は、他職種にはない満足感を与えてくれます。

しかし、日々の業務が忙しすぎて達成感が感じられない、同じ作業の繰り返しでモチベーションが維持できないといった状況が続くと、やりがいも薄れてしまいます。自分がなぜ介護職を選んだのか、その原点に立ち返って考えてみましょう。

最初の志が今でも大切にされているのか、あるいは違和感を覚えるようになってきたのかが判断のカギとなります。やりがいや目標が見出せないと感じた場合は、異なる職種や新たな働き方を模索することも前向きな選択肢です。

辞めるリスクとメリットを天秤にかける

介護職を辞めたいと思ったときは、辞めることによるリスクと得られるメリットを冷静に比較する必要があります。辞めることで得られる代表的なメリットには、ストレスからの解放や新しい仕事への挑戦、健康の回復などがあります。

一方で、次の職場がすぐに見つからない、収入が一時的に減る、退職理由によっては再就職が難しくなるといったリスクも考えられます。また、転職に伴う人間関係のリセットや、新しい職場での適応ストレスも見逃せません。

重要なのは、「今の職場にとどまった場合のデメリット」と「辞めた後に起きる可能性のある問題」を並べて比較することです。感情に流されず、将来の生活設計を見据えたうえで判断しましょう。

介護職を辞めたいときの対処法

介護職を続けていると辞めたいと思うときは、誰にでもあることです。しかし、一時の感情に身を委ねるのは得策ではありません。介護職を辞めたいときの対処法について紹介します。

  • 辞めたい気持ちを誰かに相談する
  • 辞めたい理由を具体的に書き出す
  • 職場内の改善策を検討する
  • 休暇を取ってリフレッシュする
  • 転職やキャリアチェンジの準備を始める

辞めたい気持ちを誰かに相談する

介護職において辞めたいと感じたとき、まずはその気持ちを誰かに打ち明けることが大切です。悩みを一人で抱え込むと、精神的な負担がさらに増してしまいます。家族や友人と話すことで、自分の感情を客観的に整理できることも少なくありません。

また、職場に信頼できる先輩や上司がいれば、職場の状況や業務内容について相談してみるのも有効です。外部の相談窓口やキャリアカウンセラーに話す方法もあります。第三者の視点から意見をもらうことで、意外な解決策が見つかることもあるでしょう。

辞めたいという気持ちに共感してもらうだけでも、気持ちが軽くなるケースもあります。職場内に相談できる相手がいない場合は、以下の記事で相談窓口を紹介していますので、参考にしてください。

関連記事:会社に相談できる人がいない場合どうする?対処法と相談窓口を紹介します

辞めたい理由を具体的に書き出す

辞めたいと感じる理由を明確にすることは、自分自身の気持ちを整理するうえで非常に有効です。漠然と辛いと思っているだけでは、解決策が見えてきません。紙やスマートフォンのメモに、「人間関係」「業務量」「夜勤の負担」「給料が安い」など、具体的な不満を書き出してみましょう。

そうすることで、自分が何に最もストレスを感じているのかが見えてきます。不満が一時的なものなのか、それとも継続的な問題なのかを判断する手がかりにもなります。また、書き出した理由を見ながら「これなら改善できるかもしれない」と思えることがあるかもしれません。

仕事がつらいと感じたときは、以下の記事で乗り越え方を紹介していますので、参考にしてください。

関連記事:仕事がつらいときの乗り越え方12選!つらいと感じる原因と対策法も紹介

職場内の改善策を検討する

介護職を辞めたい理由が、職場内の人間関係や業務体制などに起因する場合は、まず改善できる可能性がないかを探ってみましょう。例えば、上司に配置転換や業務量の調整を相談することで、負担が軽減されるケースもあります。

また、チーム内のコミュニケーション不足が原因であれば、ミーティングや意見交換の場を設けることで改善が期待できます。すぐに職場を離れるのではなく、まずは現状を良くするために行動を起こしてみることも選択肢の一つです。

改善に取り組む姿勢を見せることで、周囲の信頼を得やすくなる可能性もあります。ただし、改善を試みても状況が変わらない、あるいは相談に応じてもらえない場合は、転職を検討するタイミングかもしれません。

休暇を取ってリフレッシュする

心身の疲労がたまって辞めたいと感じている場合は、まず休暇を取ってリフレッシュするのも有効な手段です。介護の現場は忙しく、休みも取りづらい環境が多いため、慢性的なストレスにさらされやすい傾向があります。

そんなときこそ、意識的に休みを取って自分自身をリセットすることが必要です。短期間でも仕事から離れることで、視野が広がり、心の余裕が生まれることがあります。旅行に出かけたり、趣味に没頭したりする時間を作ることで、自分の気持ちを客観的に見つめなおせます。

休暇中に「やっぱりこの仕事が好きだ」と感じることもあれば、「やはり転職を考えたい」と思いが強まることもあるでしょう。いずれにしても、リフレッシュすることで正しい判断がしやすくなります。

有給休暇が取りにくい会社は多くありますので、有給休暇が取れないときは以下の記事で紹介している対処法を参考にしてください。

関連記事:有給が取れない場合の対処法は?人手不足でも取得するコツや違法について解説

転職やキャリアチェンジの準備を始める

介護職からの転職を検討する場合は、準備を始めることが次のステップへの第一歩になります。いきなり辞めるのではなく、在職中から情報収集や自己分析を進めておくことが大切です。転職サイトに登録したり、キャリア相談を受けたりすることで、今の自分に合った職種や働き方が見えてくる可能性があります。

また、資格取得やスキルアップを目指すことで、選択肢が広がります。急な退職はリスクが伴いますが、準備をしておけば転職活動がスムーズです。無理なく新しい道を切り開くためにも、少しずつ行動に移しておきましょう。

介護職を辞めたいときによくある質問

介護職を辞めたいときによくある質問を紹介します。

  • 介護職を辞めたい!仕事に向いていない人の特徴は?
  • 介護職を辞めるメリット・デメリットは?
  • 介護職を辞めたいと思うのは甘え?
  • 介護職でよくある不安や悩みは?
  • 介護職を辞めたほうがいい人は?

介護職を辞めたい!仕事に向いていない人の特徴は?

介護職は人との関わりが中心の仕事であり、身体的にも精神的にも大きな負荷がかかる職種です。例えば、以下のような特徴がある人は介護職に向いていない可能性があります。

  • 感情のコントロールが苦手な人
  • すぐにイライラしたり落ち込んだりする人
  • 人との距離感をうまく取れない人
  • 清潔感や衛生面に強いこだわりがある人
  • 体力に自信がない人

忍耐力や共感力が求められる仕事なので、これらに苦手意識がある場合は、長期的に続けるのが難しく感じることもあります。ただし、向いていないからといって必ずしも介護職を続けられないわけではありません。

介護職を辞めるメリット・デメリットは?

介護職を辞めるメリットとしては、精神的・身体的な負担から解放されることです。慢性的なストレスや体力的な限界を感じていた人にとっては、大きな安堵感を得られるでしょう。

また、他業種に転職することで収入アップやキャリアアップが実現する場合もあります。プライベートの時間が確保しやすくなったり、夜勤のない生活が送れたりするのもメリットの一つです。

一方、デメリットとしては、介護業界で築いてきた経験や人脈が生かせない可能性があることです。転職後に新たなスキルを一から習得しなければならず、不安や不満が再び生じるケースもあります。また、収入や待遇が安定しない期間が生じるかもしれません。

介護職を辞めたいと思うのは甘え?

介護職を辞めたいと思うことは、決して甘えではありません。介護の仕事は、身体への負担が大きく、感情労働とも呼ばれるほど精神的なストレスも多い職種です。そのため、辞めたいと思うのは、ごく自然な感情といえます。

実際に、体調を崩してしまう前に転職を考える人も多く、そうした判断はむしろ自己防衛として正当なものです。甘えだと自分を責めてしまうと、冷静な判断ができなくなり、無理をして体や心に大きなダメージを与えてしまう可能性もあります。

また、現場のサポート体制が不十分だったり、職場環境に問題があったりする場合、それは個人の努力だけでどうにもならないこともあります。

介護職でよくある不安や悩みは?

介護職でよくある不安や悩みは、以下の通りです。

  • 人手が足りない
  • 仕事内容の割に給料が安い
  • 身体的な負担が大きい
  • 有給休暇が取りにくい
  • 健康面の不安がある
  • 自分の性格と合わない上司や同僚がいる
  • 部下の指導が難しい

介護職として働いていれば、多くの人が不安や悩みを抱えながら働いています。大切なことは一人で抱え込まず、誰かに共有することです。

介護職を辞めたほうがいい人は?

介護職を辞めたほうがいいと判断されるのは、明らかに心身の健康に支障をきたしている人です。例えば、出勤前になると強い不安や動悸に襲われる、慢性的な体の痛みで業務に集中できない、といった状態が続いている場合、無理を続けるのは非常に危険です。

また、業務に対するモチベーションが完全に失われ、利用者に対して冷たい対応をしてしまうようであれば、それは職場だけでなく自身にとっても不幸な状況といえます。長く健康に働き続けるためにも、自分の限界を正しく理解し、無理をせず新しい道を選びましょう。

まとめ

介護職を辞めたい理由は、身体的・精神的な負担、人間関係、将来の不安などさまざまです。辞めたいと感じたときは、一人で抱え込まず、相談や休養、転職準備などで心を整えることが大切です。

どうしても辞めづらいと感じる方は、退職代行サービスの利用も検討してみてください。退職代行ほっとラインでは、退職代行だけでなく転職サポートも行っています。退職に関する悩みや不安を抱えている方は、ぜひ相談してください。

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