Googleマップ上の企業の情報に掲載することができる口コミ。
これらの口コミの中には、ついつい怒りに任せて不適切な内容を書き込んでしまうことがあります。
そこで問題になるのが、Googleの口コミを書いたことによって、会社から訴えられることはあるのか?ということです。
そこで本記事では、Googleの口コミで不適切な内容を記載した場合に発生する問題や、もしGoogleの口コミが原因で訴えられた場合の対応方法について確認しましょう。
目次
Googleの口コミが原因で訴えられることはある?
Googleの口コミが原因で訴えられることはあるのでしょうか。
Googleの口コミが原因で訴えられる可能性はある?
民法709条は、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」と規定しています。
引用:民法 – e-Gov
そのため、Googleの口コミによって他人の権利または法律上保護される利益を侵害した場合には、損害賠償を求めて訴えられる可能性があります。
次のようなケースで他人の権利・法律上保護される利益を侵害することが考えられます。
名誉毀損に該当する場合
Googleの口コミに記載した内容が、名誉毀損に該当する場合、口コミを記載した人は訴えられる可能性があります。
公然と事実を摘示して、他人の名誉を傷つける行為(=社会的信用を低下させる行為)のことを名誉毀損といいます。
社会的信用は、法律上保護される利益といえ、名誉を傷つける行為をした場合には、損害賠償義務を負います。
これはGoogleへの口コミの投稿で行われる場合も同様で、訴えられる可能性があります。
信用毀損に該当する場合
Googleの口コミに記載した内容が、信用毀損に該当する場合、口コミを記載した人は訴えられる可能性があります。
信用毀損とは、虚偽の風説を流布したり偽計を用いることで、人の経済的な信用を傷つける行為のことをいいます。
経済的な信用も同様に法律上保護される利益といえ、信用毀損をした場合には損害賠償義務を負います。
こちらもGoogleへの口コミの投稿で行われる場合も同様で、訴えられる可能性があります。
業務妨害に該当する場合
Googleの口コミに記載した内容が、業務妨害に該当する場合、口コミを記載した人は訴えられる可能性があります。
威力を用いて人の業務を妨害する行為を威力業務妨害、偽の情報で業務の妨害をすることを偽計業務妨害といいます。
業務妨害をされないで平穏に暮らす権利も法律上保護される利益といえ、業務妨害をした場合には損害賠償義務を負います。
Googleの口コミの投稿でも業務妨害を行うことはでき、訴えられる可能性があります。
侮辱に該当する場合
Googleの口コミに記載した内容が、侮辱に該当する場合、口コミを記載した人は訴えられる可能性があります。
公然と他者に侮辱されない平穏に暮らす権利も法律上保護される利益といえ、侮辱を行った場合には損害賠償義務を負います。
Googleの口コミの投稿で侮辱を行うと、訴えられる可能性があります。
プライバシー権侵害に該当する場合
Googleの口コミに記載した内容が、プライバシー侵害に該当する場合、口コミを記載した人は訴えられる可能性があります。
個人や家庭内の私生活に関する事項や、干渉を受けない権利のことをプライバシー権といいます。
Googleの口コミにプライバシーの侵害をする行為を投稿することもできるため、訴えられる可能性があります。
訴えられる可能性があるGoogleの口コミ
実際に訴えられる可能性があるgoogleの口コミとしては次のようなものが挙げられます。
名誉毀損に該当する場合
名誉毀損に該当する口コミとして訴えられる可能性があるものとして次のものが挙げられます。
- ここの店長には前科がある
- 事件の犯人はここのスタッフである
- この店に来る客は暴力団員ばかりである
信用毀損に該当する場合
信用毀損に該当する口コミとして訴えられる可能性があるものとして次のものが挙げられます。
- この会社は支払いが遅れている
- ここで食事をしたらゴキブリが出てきた
- 販売しているものは産地を偽装している
業務妨害に該当する場合
業務妨害に該当する口コミとして訴えられる可能性があるものとして次のものが挙げられます。
- 暴力団員を連れて店に行く
- 〇月〇日〇〇時に爆発するように爆弾を設置した
- 偽物を販売している会社である
侮辱に該当する
侮辱に該当する口コミとして訴えられる可能性があるものとして次のものが挙げられます。
- 店長はアホである
- スタッフの〇〇は悪い男である
- スタッフがチビである
プライバシー権侵害に該当する
プライバシー権侵害に該当する口コミとして訴えられる可能性があるものとして次のものが挙げられます。
- 店長と不倫をしている
- スタッフの自宅の住所は〇〇〇〇…
- スタッフは〇〇という病気である
また口コミに付随して写真を投稿できますが、店舗内の店員や他の客を無断で撮影して投稿するのもプライバシー権侵害にあたります。
実際に法的措置を取るとされたYahoo!知恵袋の内容を見てみよう
Yahoo!知恵袋に実際に法的措置を取るとされたものがあるので、その内容を見てみましょう。
Googleに評価の低いクチコミを書いたら誹謗中傷、名誉毀損、だと言われ、削除しなければ法的措置をとるとメールが送られてきました。
どの辺りが誹謗中傷、名誉毀損にあたるのか教えてください。
経緯、クチコミは以下
『
から
』
の通りです。『
重大: 品質, 対応の早さ
市内のマンションリフォームの為に市外から資料請求をしました。
メールでご返答を頂き「現場着まで1時間以内で限定しているのでご希望に添えず申し訳ありません。」とのこと。(簡潔に書いています)
「〇〇区でリフォーム予定です」とお伝えしましたが数日待っても返信は無し。
見落とされているのかとコチラからお電話をしました。
お電話口の方は謝ってくださいましたが、私自身はそんなに気にはしていませんでした。が、
「メールで住所を送ってください」と言われたのでその日のうちにリフォーム予定地の住所を送りました。
すると、「マンションリフォームは行っておりませんのでお断りさせて頂きます。」とのこと。
最初に頂いたメールででも、お電話した際にでも、住所を聞いて頂けていたらすぐに終わった話でした。
予定地の住所も聞かず断られたり、メールの返信が無い時点で、ここ大丈夫かな?とは思いましたが
ツッコミ所が多すぎて、今後一軒家を新築、リフォームする場合もコチラの工務店は選びたくないなと思いました。
出来るだけ理想のお家を作ってもらいたいのに「聞いてくれない」「レスポンスが遅い」「段取り悪い」では安心してお任せ出来ませんからね。
どれだけ職人さんや設計士さんの腕が良くても、事務員さんや相談役のスタッフの方が頼りなければ話になりません。
出来るか出来ないかはどちらでも良いです。そこまでのプロセスに不満を感じました、
自分の今後用のメモがてらクチコミを書かせて頂きました。
』
当該Googleの口コミは、対応の不満がある旨を、事実を適示して口コミをしており、名誉毀損に該当する可能性があるとして法的措置を検討するものであるといえるでしょう。
訴えられる可能性がないGoogleの口コミ
一方、Googleの口コミを行ったとしても、訴えられる可能性のないものとしては次のものが挙げられます。
単なる感想や論評
単なる感想や論評に過ぎない場合にも訴えられる可能性はないでしょう。
単なる感想や論評は、人によって評価が異なり、これによって権利侵害が生じるとはいえません。
単なる感想・論評の口コミの事例としては次のものが挙げられます。
- 店の場所がわかりづらい
- スープの温度が熱すぎる
- フロントが混雑していて受付まで時間がかかった
店の場所がわかりづらいというのは、地図を読むのが得意な人やその地域に土地勘がある人であれば感じません。
スープの温度が熱すぎるというのも、猫舌である人の感想に過ぎず、熱いのが好きという人もいます。
受付まで時間かかるというのは、1組待つだけでも時間がかかるという人もいれば、3組くらいいても何とも思わない人もいるでしょう。
単なる感想や論評にすぎない場合では訴えられません。
星1つなどの低評価だけ
Googleの口コミはその仕様上、評価として星1つから星5つを入力する必要があります。
そこで、口コミとして文章を投稿するのではなく、最も評価が低い星1つの評価のみ行うことができます。
星1つの評価は低評価を意味しますが、星1つの評価は個人の感想の延長にすぎないばかりか、そこから口コミをされた側の権利侵害を認めることはできません。
そのため、訴えられる可能性はないでしょう。
Googleの口コミを削除しても責任を負う
Googleの口コミを削除した場合でも責任を負います。
Googleの口コミは投稿後に削除することができるので、削除してしまえば権利侵害の状態は無くなるので、訴えられることはなさそうです。
しかし、削除前には多数の人の目に触れる状態なので、権利侵害があったと認定できる状態だったので、訴えられる可能性はあります。
口コミの削除によって見られる時期が少なるなるため、慰謝料の額が少なくなる可能性はありますが、削除をしたからといって。
Googleの口コミが原因で発生する法的責任
Googleの口コミが原因でどのような法的責任が発生するのでしょうか。
民事上の損害賠償
民事上の損害賠償責任を負います。
民法709条は不法行為を行い、相手に損害を与えた場合には損害賠償義務を負うとされており、これには経済的な損害のみならず、精神的苦痛のような経済的な損害ではないものも含まれます(民法710条)。
引用:民法 – e-Gov
Googleの口コミが違法であり法的利益を侵害している場合には、被害者に精神的苦痛が発生し、損害が発生します。
そのため、Googleの口コミを行った人は、損害賠償義務を負います。
訴訟費用も請求される
なお、損賠賠償には訴訟費用も含まれます。
相手が弁護士に依頼して訴訟をする場合には、弁護士に相談・依頼するための弁護士費用と、裁判を起こすための訴訟費用がかかります。
弁護士費用については事案によってその一部が、裁判を起こすための訴訟費用については全額が、損害として認定されることになり請求されます。
刑事責任
民事責任のほかに、刑事事件として立件されることになると、刑事責任を負うことになります。
上記の口コミの内容はそれぞれ刑法にも規定されており、名誉毀損罪(刑法230条)、信用毀損罪・威力業務妨害罪・偽計業務妨害罪・(刑法233条)、侮辱罪(刑法231条)となります。
引用:刑法 – eGov法令検索
そのため、これらの刑事責任に問われる可能性があります。
逮捕・勾留などの身柄拘束や、自宅や職場の捜索、所持している物や利用していたスマートフォン・PCを差し押さえなどが行われることになります。
Googleの口コミがされたときにどのような対応がされるか
Googleの口コミがされたとき、口コミをされた側はどのような対応ができるのでしょうか。
Googleの口コミに返事をする
Googleの口コミに対する返事で反論することができます。
Googleに投稿された口コミに対して、返事をする機能があります。
例えば、飲食店の場合、「おいしかった」という内容の口コミが投稿された場合に、「ご来店ありがとうございました」というような返事ができます。
権利を侵害する内容の口コミが投稿された場合には、この返事をする機能を利用して、口コミの内容に反論することが考えられます。
例えば「〇月〇日に予約の電話を一日中したが全く電話に出なかった」という投稿がされたとしたらなら、「〇月〇日には予約の電話にすべて応答していますので、連絡先に誤りが無いか確認してくださいますか?」と反論の返事をするとしましょう。
これによって、電話に出ない店舗であるという印象を払拭しようと試みるでしょう。
削除請求
Googleの口コミについて、Googleに対して削除請求することがあります。
名誉毀損・侮辱などの権利侵害をする口コミは、Googleのポリシーに違反する可能性が高いです。
例えば、「店長は不倫をしている」という口コミについては、ポリシーの「Google のサービスを使用して他の個人やグループを攻撃する行為。」に該当します。
引用:Goolge-マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシーヘルプ禁止および制限されているコンテンツ
ポリシーに違反する口コミの投稿については、報告することができ、これによって削除を請求することができます。
3-2.本人を特定して民事訴訟
3-3.本人を特定して刑事告訴・被害届の提出
4.どうして匿名で投稿したのに本人が特定できるのか
4-1.匿名でGoogleに投稿した本人を特定する方法がある
4-2.GoogleにIPアドレスの開示請求を行う
4-3.プロバイダに発信者情報開示請求を行う
4-4.開示請求は改正がされ容易に利用できるようになった
4-5.開示請求にかかる期間は10ヵ月程度
5.Googleの口コミで訴えられそう・訴えられた場合の対応方法
5-1.示談に応じる
5-2.裁判上の和解を行う
6.Googleの口コミが原因で訴えられそう・訴えられた場合に弁護士に相談するメリット
6-1.示談交渉を有利に進めることができる
6-2.刑事罰に受けないようにできる可能性が高くなる
7.まとめ