退職したいのに「退職します」と言えない人は、多いのではないでしょうか。上司が怖くて言えない、退職を引き止められそうで言えないなど、利用は人それぞれです。退職したいのに言えない状態が続いてしまうと、自分に不利益が生じます。そのため、本記事の対処法を参考に、言えるように目指しましょう。
また、対処法以外にも退職の進め方を紹介していますので、参考にしてください。
・上司が怖い、辞めると迷惑になる、引き止められそうなどが理由で退職を言えない
・退職が言えないときは、誰かに相談したり、転職先を先に決めてしまったりするのがおすすめ
・退職が言えないままでいると、ストレスが溜まる、スキルアップできない、転職が不利になるなどのデメリットがある
・正しい手順を踏んで退職を進めれば法律上、必ず辞められる
目次
退職が言えない7つの理由と対処法
退職が言えない理由は、以下の7つです。
- 1.上司が怖くて退職が言えない
- 2.人手不足で辞めると迷惑になるから言えない
- 3.退職するまでの期間が気まずくなるから言えない
- 4.退職を引き止められそうで言えない
- 5.転職先がまだ決まっていないから言えない
- 6.就職・転職したばかりなので言えない
- 7.家族に退職を伝えづらくて言えない
それぞれについて見ていきましょう。
1.上司が怖くて退職が言えない
普段から上司が怖かったり、威圧的な態度を取ったりする人は、退職が言いにくいのではないでしょうか。一般的に、退職するときに最初に退職意思を伝える相手は、上司です。そのため、多少怖くて感じても上司に伝える必要があります。
ただし、上司からハラスメントを受けている場合や怖くて言えない場合は、上司に伝えなくても構いません。他の上司や人事部、上司よりも上の地位にいる人などに退職意思を伝えましょう。また、どうしても上司や会社の人に退職を言えない場合は、退職代行サービスを利用しましょう。退職代行サービスであれば、自分が直接会社とやりとりすることはありません。
2.人手不足で辞めると迷惑になるから言えない
仕事への責任感が強い人は、自分が辞めることで他の従業員に迷惑がかかってしまい、退職を言えない場合があります。また、人手不足だったり、自分が重要なポジションだったり、上司から期待されていたりする場合も退職が言いにくいものです。
基本的に退職する人は、退職後の人手不足や人員補充について気にする必要はありません。これらの対処は、すべて会社がやるべきことです。たとえ会社から「人手不足だから辞められると困る」と言われたとしてもあなたには関係ありません。
ただし、辞めた後のことは関係ないからといって、引継ぎ作業を疎かにすることはいけません。仕事を辞める人は、「引継ぎ作業」と「周りに感謝を伝える」ことを徹底してください。この2つがしっかりできていれば、周りや会社も理解してくれます。
3.退職するまでの期間が気まずくなるから言えない
退職を伝えると退職までの期間に、上司や他の従業員と気まずくなるのではないかと不安になる人もいます。もともと会社と良好な関係を築けている人は、さほど問題ないでしょう。そうではない人は、思い切って割り切ることを意識してください。
仮に気まずい関係性になったとしても、それは一時的なものです。退職したいことを言えずにずっと働き続けることのストレスと比べると大きくありません。
気まずくことを避けるには、ギリギリまで退職を公表しないことです。退職意思を伝えたときにギリギリまで、退職することを皆に伝えないようにしてもらいましょう。
4.退職を引き止められそうで言えない
退職したいと伝えると、退職を引き止められるのでは心配する人もいます。とくに引き止めを断る自信のない人は、退職が言えなくて困ってしまうでしょう。退職を引き止められないようにするには、退職意思を強く示すことです。例えば、「退職しようと思っています」ではなく、「退職します」と言い切ることが重要です。
上司に迷っている意思を示すと「考え直したら?」「今辞めるのはもったいない」など、引き止められてしまいます。絶対に辞めるという強い意志を上司に示しましょう。
退職したいと伝えると基本的には、引き止められます。人手不足の会社は多いですし、新たな人材を用意するコストがかかってしまうからです。そのため、引き止められるものだと思っておきましょう。
退職を引き止められた際の上手な断り方については、こちら「退職を引き止められる人の特徴とは?引き止められた際の上手な断り方を解説します – 退職代行ほっとライン」の記事を参考にしてください。
5.転職先がまだ決まっていないから言えない
転職先が決まっていない状態で退職するのは、不安に感じてしまうのではないでしょうか。貯金がない状態で、転職先が見つからないのは避けたいところです。在籍中に転職活動して、転職先が決まってから退職を伝えるのも1つの手です。転職先が決まっていない状態で辞めるのは自由ですが、経済面が問題ないかだけは確認しておきましょう。
雇用保険に加入している人であれば、失業保険がもらえますので、利用してください。
6.就職・転職したばかりなので言えない
就職・転職したばかりで、またすぐに辞めてしまうと転職に不利なってしまう可能性があります。短期間での転職が続くと「またすぐに辞めるのでは?」と、面接官にマイナスの印象を与えてしまうからです。ただし、必ずしもすぐに辞めることが、悪いことではありません。
例えば、新卒で入社した人が3年以内に辞めた場合は、第二新卒として扱われます。第二新卒は新卒と同様で職歴よりも将来性を重視されるため、求人募集も多くあります。合わない仕事を続けても自分のスキルアップになりませんので、すぐに辞めるほうが得策です。
就職・転職したばかりですぐ辞めることに抵抗を持つ人は少なくありません。すぐ辞めるメリット・デメリットを理解し、自分の状況を考えた上で判断しましょう。新卒ですぐ辞めることについては、こちら「新卒ですぐ辞めるとその後の転職は厳しい?就職後にすぐ転職を成功させる方法を紹介 – 退職代行ほっとライン」の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
7.家族に退職を伝えづらくて言えない
転職すると給料が下がったり、引っ越しがあったりなど、家族に影響を及ぼすことがあります。そのため、家族に伝えにくく、退職が言えない人もいるのではないでしょうか。転職するときは、家族の理解を得ることが大切です。現在の状況や今後の計画(将来性)についてしっかりと説明し、家族の理解を得ましょう。
転職することで家族のメリットになる場合もあります。例えば、現職で労働時間が長い場合は、残業などの少ない労働環境の整った会社に転職することで、家族との時間を増やすことが可能です。こうした、メリットになる部分も伝えると、家族からの理解を得られやすくなります。
退職を言えないまま働き続けるとどうなる?
退職を言えないまま働き続けると、3つのデメリットがあります。
- 退職を言えないとストレスがたまる
- 退職を言えないとスキルアップが難しい
- 退職を言えないままだと転職が不利になる
それぞれについて見ていきましょう。
退職を言えないとストレスがたまる
退職を言えない状態は、自分にとってストレスが溜まる状態です。労働時間が長くて休息が取れない、上司のパワハラがひどくて精神的につらいなど、心身の健康に悪影響を及ぼしてしまいます。体調を崩したり、鬱になってしまったりすれば、転職活動を進められません。休職期間が長くなれば、転職活動に影響が出ます。
退職を言えないままストレスを抱え込む場合は、早めに退職することも大切です。自分の体調やメンタルと相談しながら、退職するか検討してください。
退職を言えないとスキルアップが難しい
退職したいと思った状態で仕事に取り組んでも、モチベーションが上がらず仕事に身が入りません。成果を出しにくくなり、自分のスキルアップにもつながりません。社内の評価が上がらず、給料が上がらない・昇格できないといった悪循環に陥ってしまいます。また、自分のスキルアップできなければ、転職にも不利になります。
退職を言えないままだと転職が不利になる
中途採用は、即戦力になれるスキルを持っていることがポイントです。そのため、アピールできるスキルや実績が必要です。しかし、退職したいと思いながら働いてもスキルや実績が身につきません。つまり、アピールポイントがない状態で転職活動に挑まなければなりません。
第二新卒であれば、職歴やスキルを加味されないため、問題ありません。しかし、同じ会社に4~6年ほど在籍しているのに、資格やスキルがなく、昇格もしておらず、実績もなければ、転職が不利になってしまいます。勤務年数が長くても、それに伴った実力がなければ、採用されませんので注意しましょう。
退職を言えない人が言えるようになる方法
退職を言えなくて困っている人が、言えるようになるおすすめの方法を紹介します。
- 誰かに相談する
- 本当にやりたいことを見つける
- 転職先を先に決めてしまう
- 退職代行サービスを利用する
誰かに相談する
退職が言えないときは、同僚や友達、自分と同じ境遇を経験した人などに相談しましょう。一人で抱え込んでいるよりも、誰かに打ち明けてアドバイスをもらうほうが、悩みは解決しやすいです。とくに退職経験(転職経験)のある人に相談したほうが、効果的です。
身近に退職経験者がいない人は、SNSで探してみても良いでしょう。また、転職エージェントなどに相談するのも1つの手です。話を聞いてもらうだけでも、気持ちが少し楽になります。また経験者からのアドバイスは、参考にもなります。退職を言い出すきっかけになりますので、誰かに相談してみましょう。
本当にやりたいことを見つける
退職を言えない人は、自分が本当にやりたいことを見つけましょう。自分のやりたいことが見つかっていない状態であれば、覚悟が決まらず言い出せない場合があります。しかし、やりたいことが見つかっていれば、こんなところで立ち止まっている場合ではない、と行動に移しやすくなります。
もう一度、自己分析を徹底し、自分のやりたいことや自分に向いている仕事、将来どのような自分になりたいのかを見つめ直しましょう。
転職先を先に決めてしまう
退職を言えないときは、先に転職先を決めてしまうのも1つの手です。転職先が決まれば、「転職先が決まっているので退職します」と言いやすくなります。また、転職先が決まっていれば、上司も引き止めらにくくなり、スムーズに辞められるでしょう。
逆に転職先が決まっているのに、退職を言えないのは良くありません。退職が言えずに入社日がズレてしまうと、転職先に迷惑がかかります。入社日までに辞めなければならない状況を作ることで、退職を言い出すきっかけにもなりますので、おすすめです。
退職代行サービスを利用する
どうしても退職が言えないときは、退職代行サービスを利用しましょう。退職代行サービスを利用すれば、会社と直接やりとりせずに退職できます。退職手続きをすべて任せられるのでおすすめです。
退職代行ほっとラインでは、これまで退職成功率100%の実績があります。退職代行だけでなく、提携している転職エージェントも紹介できますので、転職活動も安心です。電話やメール、LINEのどれでも無制限で無料対応しますので、ぜひご相談ください。
退職を伝える前にしておきたいこと
退職を伝える前に、以下の2つについて考えておきましょう。
- 現在の状況を変えられないか模索する
- 本当に退職すべきか考える
現状の状況を変えられないか模索する
1つ目は、現状の状況を変えられないか模索してください。現在の状況を変えられる余地がある場合は、すぐに退職する必要はありません。例えば、給与が低く退職を検討している場合は、会社に交渉してみましょう。交渉して給与が上がれば、現職で働き続けることが可能です。給料の交渉のやり方については、こちら「給料の交渉のやり方を徹底解説!タイミングやNGポイントを紹介 – 退職代行ほっとライン」を参考にしてください。
また、上司からハラスメントを受けている場合は、部署や店舗異動を依頼することで、問題解決できるかもしれません。本当にやりたいことが見つかったなどの場合を除き、まずは自分の力で現状を変えられないか考えてみましょう。
本当に退職すべきか考える
転職はメリットだけでなく、デメリットもあります。給料が下がる可能性がある、現職よりも労働環境が悪い可能性がある、など本当に退職すべきか考えてください。転職活動を進める中で、現職のほうが給与や福利厚生などが優れていることもあります。その場合は、途中で転職活動を辞めることも可能です。
退職を切り出す前に、現職の将来性と転職後を天秤にかけて、どちらに傾くかしっかりと考えてから退職意思を示しましょう。
退職を正しく進めれば法律上辞められる
正しい手順を踏んで進めれば、会社が何と言っても辞めることが可能です。退職の進め方がわからない人は、正しい手順を見ておきましょう。
- 1.退職意思を固める
- 2.適切なタイミングで退職意思を示す
- 3.引継ぎの準備を整える
- 4.有給休暇を消化して退職
1.退職意思を固める
まずは退職意思を固めます。退職意思が弱かったり、退職理由が曖昧だったりすれば、上司から引き止められてしまいます。どのような理由があって退職したいのか、明確にしておきましょう。法律上、退職理由を伝える必要はありません。上司から聞かれても「私用のため」と答えて構いませんが、答えられる範囲で説明することも大切です。
理由もわからずに退職したいと言われても、上司も納得しにくいでしょう。そのため、「やりたいことが見つかった」「キャリアアップのため」など、ポジションな退職理由を考えておきましょう。
2.適切なタイミングで退職意思を示す
退職意思を固められれば、適切なタイミングで直属の上司に退職意思を伝えます。退職意思は法律上、退職日の2週間前に伝えなければなりません。しかし、退職する1~2ヶ月前に伝えるのが一般的です。会社の就業規則に何ヶ月前に伝えなければならないか、記載されていますので、それに従いましょう。
また、退職するときは繁忙期を避けて、閑散期に伝えましょう。忙しいタイミングで伝えても、話を聞き入れてもらえない可能性があります。会社は労働者の退職を断れません。労働者には職業を自由に選べる権利があるからです(日本国憲法第22条)。そのため、もし話を全く聞いてもらえない場合は違法行為になりますので、相談窓口に相談しましょう。
退職届を出すタイミングについては、こちら「退職届を出すタイミングはいつ?書き方や出し方、提出時期を徹底解説します – 退職代行ほっとライン」の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
3.引継ぎの準備を整える
上司に退職意思を伝えられれば、引継ぎの準備をします。円満退職するには、引継ぎの準備を徹底することが重要です。会社は、退職者がしっかりと引継ぎしてくれるのかを懸念しています。そのため、自分の後継人にしっかりと作業を引き継いでください。退職するまでに後継人が決まっていない場合は、マニュアルを作成しておきましょう。
引継ぎのタイミングで取引先への挨拶回りも同時に行います。取引先に辞めることを伝え、後継人の紹介をしましょう。他の従業員へ挨拶するタイミングは、直属の上司と相談して決めます。トラブルに原因にもなりますので、上司の許可を得てから退職の報告とお世話になったお礼を伝えましょう。
4.有給休暇を消化して退職
有給休暇が残っている人は、退職前に消化してから退職します。最後にまとめて有休消化する場合もあれば、何回かに分けて消化する場合もあります。有給休暇の取り方については、上司と相談しながら決めましょう。
会社によっては退職時に有休消化できない、などと言われる可能性があります。有休消化できないのは、労働基準法違反にあたるケースがほとんどです。会社には時季変更権という、有休消化の時期をずらす権利があります。この権利も退職時には認められないことが多いです。
退職時に有休消化できない場合は、こちら「退職時に有給消化できない時の対処法は?有給の消化方法と違法について解説 – 退職代行ほっとライン」の記事で詳しく対処法を紹介していますので、参考にしてください。
まとめ
退職が言えない・言うのが怖いときは、誰かに相談したり、転職先を先に決めてしまったりするのがおすすめです。基本的に退職を伝えると引き止められてしまいます。しかし、退職意思を固め、「退職します」と明確に伝えれば辞められます。また、退職意思を伝えるタイミングや引継ぎなど、正しい手順に沿って退職を進めれば、より辞めやすくなるでしょう。
どうしても退職が言えないときは、退職代行サービスを利用しましょう。退職代行ほっとラインは、退職成功率100%です。退職できなくて困っている方は、ご相談ください。
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