人手不足の職場では、「辞めたい」と言い出しにくいと感じる人は少なくありません。周囲に迷惑をかけるのではないかと考え、退職をためらってしまうケースも多いです。
しかし、結論からいえば、人手不足を理由に退職を諦める必要はありません。退職は労働者の権利であり、会社の状況に関係なく、自分の意思で決められます。
一方で、伝え方やタイミングを誤ると、強い引き止めにあったり、トラブルに発展したりすることもあります。円満に退職するためには、適切な手順と対応を理解しておくことが重要です。
本記事では、人手不足で辞めにくい職場を円満退職するための具体的な方法を解説します。よくあるトラブルの対処法や、どうしても辞めにくい場合の対策についても紹介します。
・正社員の人手不足を感じている企業の割合は51.6%、転職者率は7.6%と過去最高水準、つまり人手不足でも辞めている人は多い
・人手不足で辞めにくい職場を円満退職する方法は、就業規則のルールに従う、退職理由は会社の問題にしない、引き継ぎは協力する、退職時期は繁忙期を避ける
・人手不足で辞めにくい職場でよくあるトラブルは、退職意思を聞いてもらえない、有給消化させてもらえない、不当な扱いを受ける
・人手不足で辞めにくい職場でも辞めたほうがいい理由は、人手不足は個人の努力では解決できない、心身の負担が大きくなる、あなたが辞めても会社は回る
目次
人手不足で辞めにくいのは珍しくない
人手不足を理由に辞めにくいと感じる職場は、決して珍しくありません。多くの企業が人材不足に直面しており、退職を申し出た際に引き止められるケースも増えています。
まずは人手不足の現状や、退職に関する基本的な考え方を理解しておきましょう。
- 人手不足の割合は51.6%
- 人手不足で辞めにくい業界
- 人手不足でも転職者率は7.6%|過去最高水準
- 労働者が退職するのは自由
人手不足の割合は51.6%
帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2025年10月)」によると、正社員の人手不足を感じている企業の割合は51.6%です。
一方で、非正社員の人手不足の割合は28.3%にとどまっています。正社員と比べると割合は低く、非正規雇用は比較的人員を確保しやすい傾向があります。
なお、正社員の人手不足の割合は、過去最高だった2018年11月の53.9%に迫る水準です。現在も依然として人手不足の状態が続いており、多くの企業が人材確保に苦労しています。
また、人手不足を原因とした倒産は214件となり、過去最多を更新しました。
人手不足で辞めにくい業界
人手不足の状況は、業界によって大きく異なります。とくに専門性が高い業界や、人材確保が難しい業界では、人手不足の割合が高い傾向があります。
以下は、帝国データバンクの調査における、人手不足を感じている企業の割合が高い業界です。
| 業界 | 人手不足の割合(%) |
|---|---|
| 建設 | 70.2 |
| 情報サービス | 67.7 |
| 運輸・倉庫 | 67.1 |
| メンテナンス・警備・検査 | 63.6 |
| 金融 | 62.8 |
| リース・賃貸 | 62.4 |
| 家電・情報機器小売 | 61.4 |
| 精密機械・医療機械・器具製造 | 61.0 |
| 専門サービス | 57.3 |
| 人材派遣・紹介 | 57.1 |
建設業は70.2%と、7割以上の企業が人手不足を感じており、特に深刻な状況です。情報サービスや運輸・倉庫なども60%を超えており、多くの企業で人材確保が課題となっています。
これらの業界では、一人が担う業務量が増えやすく、退職者が出ることで現場への影響も大きくなります。
そのため、退職を申し出た際に引き止められたり、辞めにくいと感じたりするケースが多いのが特徴です。
人手不足でも転職者率は7.6%|過去最高水準
マイナビの「転職動向調査2026年版(2025年実績)速報」によると、2025年の正社員の転職率は7.6%となり、過去最高水準となりました。
人手不足が深刻化している一方で、実際に転職する人も増えている状況です。
年代別に見ると、20代の転職率は12.0%と最も高く、若年層は引き続き転職が活発です。
一方で、30代は9.0%、40代は6.8%、50代は3.8%となっており、ミドル層やベテラン層でも転職が増えています。特に30代以降の転職者が増えていることは、大きな特徴です。
これまで転職は若い世代が中心と考えられていましたが、現在は年齢に関係なく、キャリアや働き方を見直すために転職を選ぶ人が増えています。
このように、人手不足であっても転職する人は確実に存在します。人手不足を理由に退職をためらう必要はなく、自分の将来や働き方を優先して判断することが大切です。
労働者が退職するのは自由
労働者には、自由に退職する権利があります。これは民法627条で定められており、期間の定めがない雇用契約であれば、退職の意思を示してから2週間が経過すれば退職できます。
会社が人手不足であっても、退職を拒否することはできません。
「人が足りないから辞められない」「後任が見つかるまで待ってほしい」と言われたとしても、法律上は退職を制限する理由にはなりません。
人手不足で辞めにくい職場を円満退職する方法
人手不足の職場であっても、ポイントを押さえて対応すれば円満退職は可能です。重要なのは、自分の権利を理解しつつ、会社への配慮も忘れずに行動することです。
円満退職するためのポイントを見ていきましょう。
- 退職の意思は就業規則のルールに従い、早めに伝える
- 人手不足なら引き止められるのは当然だと理解しておく
- 退職理由は会社の問題にしない
- 引き継ぎは協力する姿勢を見せる
- 退職日まで仕事への姿勢は変えない
- 退職時期は繁忙期を避ける
退職の意思は就業規則のルールに従い、早めに伝える
人手不足の職場で退職する場合は、退職の意思をできるだけ早く伝えることが重要です。
法律上は2週間前の申し出で退職できますが、人手不足の職場では引き継ぎや後任者の確保に時間がかかります。
就業規則で1ヶ月前までなどと定められている場合は、そのルールに従うことでトラブルを防ぎやすくなります。
法律よりも長い期間が定められていても、円満退職を目指す場合は就業規則を尊重する姿勢が大切です。
また、退職の意思は直属の上司に直接伝えるのが基本です。突然退職届を提出するのではなく、事前に相談する形で伝えることで、会社側も状況を受け入れやすくなります。
早めに伝えることで、会社も引き継ぎや人員調整を進めやすくなります。
関連記事:退職は何日前までに伝えるべき?法的ルールと正しい辞め方を解説します
人手不足なら引き止められるのは当然だと理解しておく
人手不足の職場では、退職時に引き止められるケースが多くあります。人材が減ると、業務を担当する人が不足し、現場の負担が増えるためです。
また、新しい人材を採用するには、求人の掲載費用や採用活動の時間など、さまざまなコストが発生します。さらに、採用後も教育や引き継ぎが必要になるため、すぐに戦力になるとは限りません。
そのため、「もう少し続けてほしい」「後任が決まるまで待ってほしい」といった相談を受けることがあります。これは珍しいことではなく、人手不足の職場ではよくある対応です。
引き止められること自体は、会社が業務への影響を考えているためであり、特別なことではありません。あらかじめ引き止められる可能性を理解しておくことで、落ち着いて対応しやすくなります。
関連記事:退職を引き止められる人の特徴とは?引き止められた際の上手な断り方を解説します
退職理由は会社の問題にしない
人手不足で負担が大きくなったり、やりたい仕事に取り組めなくなったりしたことが理由で退職を決意する人は多くいます。
ただし、そのまま「人手不足で大変だから辞めます」「会社の体制に問題がある」といった伝え方をすると、円満退職が難しくなるでしょう。
そのため、退職理由は前向きな表現に言い換えて伝えることが重要です。例えば、以下のような伝え方が適しています。
- 「新しい分野に挑戦したいと考えています」
- 「キャリアアップのために転職を決意しました」
- 「今後のキャリアを見直した結果、新しい環境で働きたいと考えました」
実際の退職理由が人手不足であっても、そのまま伝える必要はありません。前向きな理由を伝えながら会社との関係性を良好に保ちましょう。
関連記事:退職理由で嘘をつくのは問題あり?引き止められないおすすめの理由を紹介
引き継ぎは協力する姿勢を見せる
会社は、退職後も業務が円滑に進むかを強く懸念しています。人手不足の職場では特に影響が大きくなるため、引き継ぎへの対応は重要なポイントです。
後任者が決まっている場合は、業務の流れや注意点を丁寧に説明しましょう。実務を一緒に行いながら引き継ぐことで、後任者も安心して業務を担当できます。
後任者が決まっていない場合は、業務内容をマニュアルや手順書としてまとめておくと効果的です。
誰が見ても理解できる状態にしておくことで、退職後の問い合わせやトラブルを防ぎやすくなります。
ただし、引き継ぎは法律上の義務ではありません。退職者に過度な負担を強いることは適切ではないため、無理のない範囲で対応することが大切です。
退職日まで仕事への姿勢は変えない
転職先や退職日が決まると、気持ちが次の職場へ向き、仕事への意欲が下がる人も少なくありません。
これから退職する人と、引き続き働く人とでは、仕事に対する熱量に差が生まれるのは自然なことです。
しかし、退職日までは会社の一員であることに変わりはありません。サボったり、やる気のない態度を見せたりすると、周囲からの印象が悪くなり、円満退職が難しくなる原因になります。
特に人手不足の職場では、一人ひとりの業務の影響が大きくなります。最後まで責任を持って業務に取り組むことで、会社や同僚も安心して送り出しやすくなります。
円満退職を目指す場合は、退職日まで現在の業務を全うすることが大切です。
退職時期は繁忙期を避ける
円満退職を目指す場合は、できるだけ繁忙期を避けて退職することが望ましいです。人手不足の職場で繁忙期に退職するのは、会社にとって最も負担が大きいタイミングになります。
例えば、決算期や繁忙シーズンなど、業務量が増える時期は通常よりも人員の確保が重要です。
この時期に退職の意思を伝えると、「この時期だけでも残ってほしい」と強く引き止められたり、退職日の調整が難しくなったりする可能性があります。
また、引き継ぎに十分な時間を確保できないことも多く、会社側の不安や不満につながりやすくなります。
人手不足で辞めにくい職場でよくあるトラブルと対処法
人手不足の職場では、退職時にトラブルが発生するケースも少なくありません。人手不足の職場でよくある退職時のトラブルと、その対処法について解説します。
- 退職意思を聞いてもらえない
- 人手不足を理由に有給消化させてもらえない
- 自由に退職日を決められない
- 退職意思を伝えると不当な扱いを受ける
- 後任が決まるまで辞められないと言われる
退職意思を聞いてもらえない
人手不足の職場では、退職の意思を伝えても真剣に取り合ってもらえないことがあります。
「今は人が足りない」「もう少し待ってほしい」といった理由で、話を先延ばしにされるケースも少なくありません。
しかし、退職は労働者の権利であり、会社の許可がなければ退職できないわけではありません。退職の意思を明確に伝えれば、原則として退職は成立します。
退職の意思を伝える際は、直属の上司に対してはっきりと退職の意思を示すことが重要です。口頭での説明に加えて、退職届を提出することで、正式な意思表示になります。
それでも対応してもらえない場合は、メールなど記録が残る方法で退職の意思を伝えることも有効です。一人で対応が難しいと感じた場合は、弁護士の退職代行などの利用も検討しましょう。
人手不足を理由に有給消化させてもらえない
人手不足を理由に、有給休暇の消化を認めてもらえないケースがあります。「人が足りないから有給は使えない」「退職前は出勤してほしい」と言われることも少なくありません。
しかし、有給休暇は労働基準法第39条で認められている労働者の権利です。会社は原則として、労働者が希望した日に有給休暇を取得させる義務があります。
会社には「時季変更権」という権利がありますが、これはあくまで通常の在職中に限られます。
時季変更権とは、事業の正常な運営を妨げる場合に限り、有給の取得日を別の日に変更できる権利です。ただし、退職が決まっている場合は変更できる別の日が存在しないため、この権利は実質的に使えません。
そのため、退職前の有給消化を会社が拒否することは認められていません。人手不足であっても、有給休暇の取得を理由に退職を引き延ばすことはできません。
有給消化を拒否された場合は、有給休暇の取得希望日を書面やメールで提出し、証拠として残しておくことが重要です。
それでも認められない場合は、労働基準監督署や弁護士に相談することで、適切な対応を取ることができます。
関連記事:退職時に有給消化できない時の対処法は?有給の消化方法と違法について解説
自由に退職日を決められない
人手不足の職場では、「後任が決まるまで辞められない」「会社が認める日まで退職できない」と言われることがあります。しかし、退職日は会社が一方的に決めるものではなく、労働者の自由です。
民法627条では、期間の定めがない雇用契約の場合、退職の意思を伝えてから2週間が経過すれば退職できると定められています。つまり、会社の同意がなくても、法律上は退職が可能です。
会社の事情に配慮することは大切ですが、無理に退職を先延ばしにする義務はありません。
退職日について話し合いがまとまらない場合は、退職届を提出して正式に意思表示を行いましょう。それでもトラブルになる場合は、弁護士に相談することで適切な対応を取ることができます。
退職意思を伝えると不当な扱いを受ける
退職の意思を伝えたことを理由に、不当な扱いを受けるケースもあります。たとえば、以下のような対応が挙げられます。
- 明らかに業務量が増やされる
- 草むしりなどの雑務を押し付けられる
- ボーナスや退職金の支給を不当に減らされる
- 無視や嫌がらせなどのハラスメント行為を受ける
しかし、退職を理由に労働者へ不利益な扱いをすることは、正当とはいえません。
このような対応を受けた場合は、証拠を残しておくことが重要です。メールやチャットの履歴、業務指示の内容、会話の日時や内容をメモしておくことで、後から状況を証明しやすくなります。
明らかに嫌がらせや不当な対応がある場合は、一人で対応しようとせず、弁護士に相談することが有効です。
弁護士が介入することで、不当な扱いを止めさせたり、適切な退職手続きを進めたりしやすくなります。
後任が決まるまで辞められないと言われる
人手不足の職場では、「後任が決まるまで辞められない」「引き継げる人がいないから退職は待ってほしい」と言われるケースがあります。
特に担当業務の専門性が高い場合や、少人数で業務を回している職場では、このような引き止めが起きやすいでしょう。
会社としては、退職後に業務が回らなくなることを懸念しています。そのため、後任者の採用や引き継ぎが完了するまで在職を求められることがあります。
とはいえ、円満退職を目指す場合は、可能な範囲で引き継ぎに協力する姿勢を見せることが大切です。
業務マニュアルを作成したり、引き継ぎ内容を整理したりすることで、会社側の不安を軽減できます。
それでも退職を認めてもらえない場合は、退職届を提出して正式に意思を示しましょう。必要に応じて、弁護士の退職代行など専門家へ相談することも有効です。
人手不足で辞めにくい職場でも辞めたほうがいい理由
人手不足を理由に退職をためらう人は多くいます。しかし、人手不足だからといって無理に働き続けることが、必ずしも良い結果につながるとは限りません。
人手不足の職場でも退職を検討したほうがよい理由について解説します。
- 人手不足は個人の努力では解決しない
- 我慢を続けるほど心身の負担が大きくなる
- あなたが辞めても会社は回るケースがほとんど
- 自分の気持ちを優先したほうがいい
人手不足は個人の努力では解決しない
人手不足の問題は、個人の努力だけで解決できるものではありません。採用活動や人員配置は会社の責任であり、一人の従業員が無理をして働き続けても、根本的な解決にはならないためです。
「自分が辞めたら職場が回らなくなる」と感じる人もいます。しかし、人手不足の状態を改善するためには、会社が採用を強化したり、業務体制を見直したりする必要があります。
一人の従業員が責任を感じて働き続けても、状況が改善されないまま負担だけが増えるだけです。
人手不足の責任を一人で背負う必要はありません。自分の将来や働き方を考え、必要であれば環境を変える判断をすることが大切です。
我慢を続けるほど心身の負担が大きくなる
人手不足の職場で働き続けると、一人あたりの業務量が増え、心身への負担が大きくなりやすいです。
最初は問題なく対応できていても、長期間続くことでストレスが大きくなります。集中力の低下や体調不良など、仕事や日常生活に影響が出ることもあります。
「人手不足だから仕方ない」と我慢を続けると、気づかないうちに限界を迎えてしまう可能性があり、注意が必要です。
あなたが辞めても会社は回るケースがほとんど
「自分が辞めたら職場が回らなくなる」と感じて、退職をためらう人は多くいます。しかし、実際には一人が退職したことで会社の運営が止まるケースはほとんどありません。
会社は、誰かが退職することを想定して組織を運営しています。他の社員が一時的に業務を引き継いだり、新しい人材を採用したりすることで、業務は継続されていきます。
一時的に現場の負担が増えることはありますが、それは会社が対応すべき課題です。退職する個人が責任を負う必要はありません。
「迷惑をかけるから辞められない」と考え続けると、自分の将来の選択肢を狭めてしまいます。自分のキャリアや働き方を優先して判断することが大切です。
自分の気持ちを優先したほうがいい
仕事を続けるか退職するかは、最終的に自分で判断するものです。辞めたい気持ちが強いのであれば、人手不足を理由に無理をして働き続ける必要はありません。
退職は労働者の権利であり、自分の将来や働き方を優先して判断することが大切です。
ただし、前述の通り約5割の企業が正社員の人手不足に陥っています。そのため、転職先の企業も同様に人手不足である可能性は少なくありません。
一方で、現在の職場でもう少し頑張れると感じている場合は、業務の進め方を見直したり、上司に相談したりすることも一つの選択肢です。
自分の気持ちと状況を冷静に整理したうえで、納得できる判断をすることが重要です。
人手不足で辞めにくいなら退職代行も選択肢の一つ
人手不足の職場では、退職の意思を伝えにくいと感じる人も多くいます。「辞めたいと言い出しづらい」「強く引き止められそうで不安」と感じる場合は、退職代行の利用も選択肢の一つです。
- 退職手続きを任せられる
- 精神的負担を軽減できる
- トラブルを避けたい場合は弁護士型の退職代行が安心
退職手続きを任せられる
退職代行を利用すると、会社への連絡や退職の意思表示を代わりに行ってもらえます。自分で上司へ伝えたり、退職の話し合いをしたりする必要がありません。
人手不足の職場では、退職の話を切り出したあとに引き止められるケースが多くあります。
退職代行を利用すれば、本人の代わりに退職の意思を明確に伝えてもらえるため、手続きをスムーズに進めやすくなります。
なお、退職の意思を伝えるだけであれば、民間の退職代行でも対応可能です。
精神的負担を軽減できる
パワハラやセクハラなどの被害を受けている場合、退職を伝える行為そのものが大きな精神的負担になります。
加害者である上司や関係者と直接話す必要があるため、不安や恐怖を感じる人も少なくありません。
退職代行を利用すれば、本人が会社へ連絡する必要はありません。退職の意思表示や必要な連絡はすべて代行業者が行うため、上司と顔を合わせたり、引き止められたりする状況を避けられます。
その結果、無理に我慢して退職を伝える必要がなくなるため、心身の負担を抑えながら退職手続きを進められます。
トラブルを避けたい場合は弁護士型の退職代行が安心
弁護士の退職代行であれば、退職に関する交渉やトラブル対応まで任せられます。一般的な退職代行は連絡の代行に限られますが、弁護士は法律に基づいた対応が可能です。
例えば、有給休暇の消化を認めてもらえない場合や、退職日を一方的に変更された場合でも、弁護士が代理人として対応できます。
未払い給与や退職金など、金銭に関する問題がある場合にも適切に対処できます。
また、会社との関係が悪く、トラブルになる可能性がある場合でも安心です。弁護士が間に入ることで、会社側も不当な対応を取りにくくなります。
退職時のトラブルを確実に避けたい場合や、会社との交渉が必要な場合は、弁護士の退職代行を選ぶことが重要です。
次の職場で人手不足を理由に辞めないためには?
転職後に同じ理由で悩まないためには、事前に職場環境を確認することが重要です。人手不足の状態かどうかは、入社前の情報収集である程度判断できます。
- 面接で職場の様子を具体的に聞く
- 転職エージェントに内部情報を確認してもらう
- 転職先の口コミ情報を参考にする
面接で職場の様子を具体的に聞く
人手不足の職場を避けるためには、面接の段階で職場環境について確認することが重要です。実際の働き方や人員体制を把握することで、入社後のミスマッチを防ぎやすくなります。
例えば、以下のような内容を質問すると効果的です。
- 配属予定の部署の人数
- 1人あたりの業務量
- 残業時間の平均
- 欠員が出た場合の対応体制
これらの質問を通して、人手不足の状態かどうかを判断できます。回答があいまいな場合や、明確に答えてもらえない場合は注意が必要です。
転職エージェントに内部情報を確認してもらう
転職エージェントを利用すると、求人票だけでは分からない職場の内部情報を確認することが可能です。
転職エージェントは企業によっては現場の状況を詳しく知っていますので、人手不足の状況や、募集の背景について教えてもらえる場合もあります。
また、人手不足が原因で募集しているのか、事業拡大による増員なのかも重要な判断材料です。慢性的な人手不足の職場は、入社後の負担が大きくなる可能性があります。
事前に内部情報を確認しておくことで、転職後のミスマッチを防ぎやすくなります。
転職先の口コミ情報を参考にする
転職先の実態を知るためには、口コミ情報を確認することも有効です。実際に働いていた人の意見を参考にすることで、求人票だけでは分からない情報を把握できます。
例えば、「常に人手不足で業務量が多い」「退職者が多い」といった口コミが多い場合は注意が必要です。
反対に、「人員に余裕がある」「働きやすい」といった内容が多い企業は、比較的安定した環境である可能性があります。
ただし、口コミは個人の主観によるものも多いため、すべてを鵜呑みにするのは適切ではありません。複数の口コミを確認し、共通する内容があるかを参考にすることが重要です。
人手不足で辞めにくいに関するよくある質問
人手不足で辞めにくいに関するよくある質問を紹介します。
- 人手不足を理由に退職するのは無責任?
- 人手不足で退職する際の伝え方は?
- 人手不足の職場を退職するのは迷惑になる?
- 人手不足で仕事を辞めたいことを言いにくいときはどうすればいい?
- 人手不足の会社を辞めることに罪悪感があるときは?
人手不足を理由に退職するのは無責任?
人手不足を理由に退職することは、決して無責任ではありません。退職するかどうかは労働者自身が決められることであり、会社の人員状況によって制限されるものではないためです。
実際に、多くの企業が人手不足の状態にある中でも、転職や退職は日常的に行われています。
会社は人材の採用や配置によって組織を維持する責任を負っており、個人がその責任を背負う必要はありません。
人手不足で退職する際の伝え方は?
人手不足の職場を退職する場合は、退職理由の伝え方を工夫することが重要です。伝え方によっては、引き止めが強くなったり、関係が悪化したりする可能性があります。
そのため、退職理由は前向きな内容で伝えることが望ましいです。例えば、以下のような伝え方が一般的です。
- 新しい分野に挑戦したい
- キャリアアップを目指したい
- 自分の将来を考えて環境を変えたい
前向きな理由で伝えることで、会社側も納得しやすくなります。円満に退職するためにも、伝え方には十分に配慮しましょう。
人手不足の職場を退職するのは迷惑になる?
人手不足の職場を退職すると、立場によっては一時的に周囲の負担が増えることがあります。
特に、役職に就いている人や専門性の高い業務を担当している人ほど、引き継ぎや業務の再配分に時間がかかるため、影響が出やすいでしょう。
ただし、その状況を改善する責任は会社にあります。個人が人手不足を理由に退職を我慢する必要はありません。
また、退職を迷惑と感じるかどうかは、これまでの信頼関係にも左右されます。
普段から誠実に業務へ取り組み、周囲と良好な関係を築いていれば、退職を前向きに受け止めてもらえることが多いです。
人手不足で仕事を辞めたいことを言いにくいときはどうすればいい?
まずは、退職の意思を明確にしたうえで、上司へ早めに伝えることが大切です。突然伝えるよりも、余裕を持って伝えた方が、会社側も引き継ぎや人員調整の準備を進めやすくなります。
直接伝えることに強い不安がある場合は、メールで面談の機会を依頼する方法もあります。対面でのやり取りが難しい状況では、退職代行の利用も選択肢の一つです。
第三者を通じて意思を伝えることで、精神的な負担を軽減しながら退職手続きを進められます。
人手不足の会社を辞めることに罪悪感があるときは?
人手不足の会社を辞めることに罪悪感を感じる人は、以下のように考え方を整理してみましょう。
- この先もう一度会うかどうかもわからない人を心配しすぎる必要はない
- 人手不足の職場でも退職や転職を選ぶ人は多い
- 退職は労働者の自由であり、遠慮する必要はない
- 人手不足を解決するのは会社の役割であり、個人の責任ではない
- 過去の職場よりも、自分の将来や働きやすさを優先することが大切
罪悪感を抱くこと自体は自然な感情ですが、その感情だけで退職を諦める必要はありません。自分の人生を守るための選択として、冷静に判断することが大切です。
まとめ
人手不足で辞めにくい職場であっても、退職するかどうかを決めるのは労働者本人の自由です。会社が人手不足であることを理由に、退職を制限することはできません。
円満退職を目指す場合は、早めに退職の意思を伝えることや、引き継ぎに協力する姿勢を見せることが重要です。
一方で、トラブルが発生する場合は、やり取りを記録し、必要に応じて労働基準監督署や弁護士へ相談しましょう。
退職を伝えることが難しい場合や、会社とのトラブルが不安な場合は、退職代行の利用も選択肢の一つです。