TOEIC高得点でも活かせない?職場で活かせない理由と対処法

TOEICで高得点を取得しても職場で活かせないケースがあります。活かせない理由としては、英語力の問題というより、職場環境や業務内容、人材評価の仕組みにあることが多いです。

TOEICで高得点を取得するのは簡単なことではないので、モヤモヤした気持ちが残るのではないでしょうか。英語力を武器にキャリアアップを目指す場合は、どのような職場で活かせるのか把握しておきましょう。

本記事では、TOEIC高得点が職場で活かせない理由と対処法について紹介します。また、TOEIC高得点が活かされる職場・業種も紹介しますので、参考にしてください。

本記事の結論

・TOEIC高得点でも職場で活かせない理由は、英語を使う場面がほとんどない、実務経験が重視される、希少性がない、アピールする機会を作れていないなど
・TOEIC高得点が活かされる職場・業種は、外資系企業や海外と取引のある企業、国際部門を持つメーカー、海外出張がある企業など
・TOEIC高得点を職場で活かせないときの対処法は、英語を活かせる環境を目指す、上司に英語を活かしたいことを伝えるなど
・キャリアアップのポイントは、実務経験を積む、専門知識やスキルを身につける。社内外で信頼関係を構築する

TOEIC高得点でも職場で活かせない理由

TOEICで高得点を取ったからといって、すぐに英語を活かした仕事ができるとは限りません。実際には英語を使う機会がない、職場で評価されないといったケースが多く見られます。TOEICのスコアが職場で活かされにくい理由をについて詳しく解説します。

  • 職場で英語を使う場面がほとんどない
  • 英語力よりも実務経験や社内知識が重視される
  • TOEICスコアが昇進や評価に直結していない職場環境
  • TOEICの内容と現場で求められる英語の種類が異なる
  • 社内に英語が話せる人材がすでに多く、希少性がない
  • 自分から英語力をアピールする機会を作れていない

職場で英語を使う場面がほとんどない

TOEICで高得点を取得しても、そもそも英語を使う業務がなければ活かしようがありません。とくに国内向けのサービスや商品を扱っている企業では、日常業務で英語が必要とされる機会は限られています。

部署によっては、メールのやりとりや資料の確認ですら英語を使わないという場合も少なくありません。英語力があっても今の業務には関係ないと判断されれば、スキルを活かす機会はは訪れません。

英語力よりも実務経験や社内知識が重視される

日本企業では、英語力よりも「現場での経験」「業界知識」「社内の人脈」などが重視される傾向があります。いくらTOEICで高得点を取っていても、日々の業務に必要なノウハウや手順を理解していなければ、即戦力として評価されにくいのが現実です。

とくに管理職や中堅層になるほど、英語よりも部門運営や対人調整力などが求められる場面が多くなります。英語力が強みになるのは、あくまで業務スキルがあるうえでのプラスアルファと捉えられることが一般的です。

そのため、自分の専門分野と英語力をどう組み合わせるかがポイントになります。まずは現場での信頼を得たうえで、英語もできる人材として存在感を高める努力が必要です。

TOEICスコアが昇進や評価に直結していない職場環境

企業によってはTOEICのスコアが人事評価や昇進の条件に組み込まれていないことがあります。たとえ900点以上の高得点であっても、評価制度の中に英語力の項目がなければ、社内でのキャリアアップにはつながりません。

また、英語を使える人材は評価すると掲げていても、実際には業務実績やリーダーシップといった別の指標が重視されるケースも多く見られます。制度上の問題に加えて、上司が英語の重要性を理解していない場合も少なくありません。

そのような環境では、英語力の価値を適切に伝えることが難しくなってしまいます。まずは社内制度や評価基準を正しく理解し、自分の英語力がどう位置づけられているかを把握しましょう。そ

TOEICの内容と現場で求められる英語の種類が異なる

TOEICはリーディングとリスニングの能力を測る試験ですが、実際の職場ではスピーキングやライティング、さらに交渉力や瞬発的な応答力が求められる場面が多くあります。つまり、TOEICで高得点を取れても、実務で必要とされる使える英語とは別物であることが多いのです。

例えば、英語でプレゼンを行う、即時にメールを返信する、電話で海外とやり取りをするなどの場面では、TOEICでは測れないスキルが問われます。このギャップにより、職場ではTOEICはあくまで参考レベルと見なされがちです。

英語力を業務で活かすには、スピーキングやライティングの実践練習を積み、TOEICだけでなく総合的な英語運用能力を高める必要があります。

社内に英語が話せる人材がすでに多く、希少性がない

自分が英語を話せるとしても、社内に同様のスキルを持つ人が多ければ、その価値は相対的に下がってしまいます。とくに外資系企業や国際部門のある会社では、TOEIC800点以上の社員が当たり前のように在籍しているケースも珍しくありません。

そのような職場では、単に高得点というだけでは差別化できず、業務上の成果や専門知識で優れていることが重視されます。つまり、英語力はあるのが前提であり、アピールポイントにはなりにくくなっているのです。

希少性がない状況では、英語力以外の強みを磨くことが重要になります。

自分から英語力をアピールする機会を作れていない

TOEICで高得点を持っていても、それを社内にうまく伝えられていなければ、誰にも気づかれないまま終わってしまう可能性があります。実は、自分のスキルや実績を上司や同僚にきちんと共有できていないケースは意外と多いのです。

例えば、社内メールや社外対応で英語が必要な場面があっても、他の人に任せてしまっていると、英語が得意だという印象は残りません。英語力を活かすには、自ら積極的に働きかける姿勢が求められます。

資格取得後に上司へ報告したり、社内プロジェクトで英語を使う役割に立候補したりするなど、小さなアピールを積み重ねることで信頼と評価を得られます。

TOEIC高得点が活かされる職場・業種

TOEICで高得点を取得した場合、職場や業種によっては大きな強みとして評価されます。とくに国際的な業務が関わる企業や職種では、英語力が業務の中心になる場面も少なくありません。ここでは、TOEICのスコアが実際に活かされやすい職場や業種を紹介します。

  • 外資系企業や海外と取引のある企業
  • 国際部門を持つメーカーや商社
  • 海外出張や現地対応が多い営業職
  • 英語での接客が求められるホテル・観光業界
  • 英語資料の読解が多いIT・エンジニア職
  • 海外の顧客サポートを行うカスタマーサポート職
  • 留学・語学教育業界のカウンセラーや講師

外資系企業や海外と取引のある企業

外資系企業では、社内公用語として英語が使われていることも多く、TOEICのスコアは採用や昇進の重要な指標とされます。実際に、英語での会議や資料作成、メール対応が日常的に求められるため、TOEICで800点以上の英語力があると高く評価されやすい環境です。

また、日本企業であっても海外企業との取引が多い商社やグローバル企業では、契約交渉や英文契約書のやりとりなどで英語を使う機会が頻繁に発生します。そのため、TOEIC高得点者は即戦力として期待されやすく、実務でもスキルを活かしやすいのが特徴です。

国際部門を持つメーカーや商社

グローバル展開しているメーカーや大手商社では、海外支社とのやりとりや海外顧客との商談が日常的に発生します。とくに国際営業部門や調達部門などでは、英文メールのやりとりやオンライン会議が業務に含まれるため、TOEICの高得点がそのまま実務に直結します。

また、製品仕様書や契約書、技術文書などの英語資料を読みこなす場面も多く、英語のリーディング力・ライティング力が重宝されやしです。メーカーによってはTOEICのスコアを一定以上取得することが昇進の条件になっているケースもあります。

高得点を持っている人は、国際部門への異動やプロジェクトメンバーに選ばれるチャンスが広がりやすい環境です。

海外出張や現地対応が多い営業職

営業職の中でも、海外出張や現地法人との連携が多い業務では、英語力が直接業務に関係してきます。例えば、海外の取引先との商談、製品のプレゼンテーション、展示会でのブース対応などでは、英語によるコミュニケーション能力が必須です。

TOEICで高得点を取得していると、社内での信頼度が高まり、国際案件を任されやすくなります。また、英語の契約書を確認したり、製品仕様を翻訳したりといった業務も発生するため、単なる会話力だけでなく、読解・文書作成のスキルも活かせます。

英語での接客が求められるホテル・観光業界

ホテルや観光業界では、訪日外国人旅行者の対応が日常業務に含まれるため、英語力は非常に重要です。とくに外資系ホテルや国際的な観光施設では、英語による接客が求められる場面が多く、TOEICスコアが高い人材は即戦力として重宝されます。

チェックイン・チェックアウトの説明、観光案内、トラブル時の対応など、さまざまなシーンで実践的な英語が必要になります。TOEICで高得点を取っていれば、基礎的な語彙や表現を押さえている証拠として評価されやすく、採用や昇進にもプラスに働くでしょう。

また、海外イベントの対応やVIPゲストの案内といった責任ある業務を任されるチャンスも広がります。

英語資料の読解が多いIT・エンジニア職

ITやエンジニア職では、最新技術の情報や開発ドキュメントが英語で提供されているケースが多く見られます。APIドキュメントやオープンソースの資料、技術論文、ユーザーマニュアルなど、業務の中で英語を読む機会は非常に多いのが特徴です。

TOEICの高得点を持っていると、英語の技術資料をスムーズに理解でき、開発スピードや品質にも良い影響を与えることが期待されます。また、海外の開発チームと協働する場面や、外資系プロジェクトへの参加など、グローバルな業務に挑戦する際にも強みとなります。

エンジニアとしてのスキルに加えて英語力を備えていれば、希少性の高い人材として高く評価されやすい職種です。

海外の顧客サポートを行うカスタマーサポート職

海外ユーザーや外国人顧客に対応するカスタマーサポート職では、TOEIC高得点が大きな武器になります。メール対応、チャットサポート、電話でのトラブル対応など、さまざまな方法で英語を使う機会があるため、読み・書き・話すスキルすべてが求められます。

とくにBtoBのIT製品や精密機器など、専門性が高い製品を扱う企業では、技術的な英語知識も必要です。そのため、高い英語力が重宝されます。TOEICのスコアは、対応力や信頼性の証明として社内外から評価されやすく、キャリアアップにもつながりやすいでしょう。

また、サポートチームのリーダーやトレーナーといったポジションへの登用にも有利になる職種です。

留学・語学教育業界のカウンセラーや講師

語学学校や留学エージェントなどの教育業界では、英語力がそのまま業務に活かされることが多くあります。留学希望者へのカウンセリングや海外大学との連絡調整、カリキュラム作成など、さまざまな業務でTOEIC高得点のスキルが求められます。

また、英語教育に関わる立場として、実際に高得点を取得していることは大きなアピールポイントです。英語を教えるだけでなく、英語を学んできた経験を共有することで、受講者との信頼関係も築きやすくなるでしょう。

TOEIC高得点を職場で活かせないときの対処法

TOEIC高得点を活かせずにいるのは、もったいないです。TOEIC高得点を職場で活かせないときは、以下の対処法を参考にしてください。

  • 異動や転職で英語を活かせる環境を目指す
  • 実務に近い英語トレーニングに切り替える
  • 上司や人事に英語を活かしたい意向を伝える
  • 英語以外のスキルとの掛け合わせで強みをつくる

異動や転職で英語を活かせる環境を目指す

現在の職場で英語を使う機会がないのであれば、まず考えたいのが英語を活かせる部署や企業への移動です。海外との取引がある営業部門、英文資料を扱う広報・法務、外国人対応が発生するカスタマーサポートなどが該当します。

社内にそのような部署がある場合は、異動願を出したり、希望部署の業務内容について調べたりすることが第一歩です。また、どうしても今の会社では英語が活かせない場合は、思い切って転職を視野に入れるのも有効です。

外資系企業やグローバル展開している企業では、TOEICのスコアが採用時の評価基準になることもあります。自分の英語力が活きる環境に身を置くことで、やりがいや成長実感も得やすくなるでしょう。

実務に近い英語トレーニングに切り替える

TOEICで高得点を取っても、実際のビジネスシーンで使う英語とは多少のズレがあります。TOEICは主にリスニングとリーディングが中心のため、スピーキングやライティング力が不足しがちです。

職場で英語を活かすことを目指すなら、実務に即した英語トレーニングに切り替えるのが効果的です。英会話スクールでビジネス英語を学ぶ、英語プレゼンの練習をする、オンライン英会話で模擬会議を行うなどが挙げられます。

こうした実践的な練習を重ねることで、実際の業務に役立つスキルへと変えていけます。

上司や人事に英語を活かしたい意向を伝える

職場で英語を活かせていない原因のひとつに、自分の希望が周囲に伝わっていないことが挙げられます。たとえTOEICが高得点であってもも、周囲がその事実を知らなければ、英語力を求められる業務を任せることはありません。

そのため、上司や人事担当者に英語を使った仕事に挑戦したいと自ら伝えることが大切です。タイミングとしては、面談や評価面談の際などが最適です。また、自分のスコアや英語学習の取り組み、どのような業務で英語を活かしたいかを明確に伝えることで、より具体的なアピールにつながります。

発信することで初めてチャンスが巡ってくることも多いため、遠慮せず積極的に意思表示をしていきましょう。

英語以外のスキルとの掛け合わせで強みをつくる

TOEIC高得点だけでは職場での強みにしづらいケースもありますが、他のスキルと組み合わせることで価値が高まります。例えば、「英語×営業スキル」「英語×ITスキル」「英語×マーケティング知識」など、掛け合わせによって唯一無二の強みを構築できます。

とくに、英語を活かせる実務スキルがあると、業務での活用場面も増え、キャリアの幅も広がります。逆にいえば、英語力単体では評価されにくい職場環境でも、他分野での専門性を補えば、必要とされる存在になれるのです。

TOEIC高得点だけに頼らない!キャリアアップのポイント

TOEICのスコアは英語力を証明するひとつの指標として有効ですが、それだけでキャリアアップが保証されるわけではありません。実際の業務では、専門知識や経験、人間関係なども総合的に評価されます。TOEICのスコアに加えて意識しておきたいキャリアアップのためのポイントを紹介します、

  • 実務経験を積んで業務理解を深める
  • 専門知識やスキルを身につける
  • 人脈づくりや社内外での信頼構築も意識する

実務経験を積んで業務理解を深める

TOEICが高得点の人でも、実際の仕事に必要な知識や現場感が不足していると、即戦力としては見なされにくい傾向があります。そのため、まずは目の前の業務に真摯に取り組み、経験を積むことが重要です。

クライアントへの対応や社内調整、資料作成といった日常業務の中には、業務全体の流れを理解するヒントが多く含まれています。これらを丁寧にこなしていくことで、実務の理解が深まり、自信にもつながります。

また、一定の成果を出せば、責任のあるポジションを任される機会も増えます。実務経験を通して培った判断力や対応力は、英語力と並んで評価されるポイントです。英語を使う仕事に就くためにも、まずは実務の基盤をしっかり固めましょう。

専門知識やスキルを身につける

英語力をより価値のあるものにするためには、特定の分野での専門知識やスキルを併せ持つことが効果的です。例えば、会計知識を学んで英語ができる経理担当になる、プログラミングを習得して英語も話せるエンジニアとして活躍するなど、掛け合わせによって唯一無二の人材になれます。

最近では、ビジネススキルを身につけられるオンライン講座やeラーニングも充実しており、仕事をしながら学べる環境が整っています。資格取得や実務でのスキル習得を通して、専門性を高めていくことがキャリアアップの鍵です。

また、業界ごとのトレンドや課題に対する理解も評価されるポイントになるため、常に最新の情報をキャッチアップする姿勢も求められます。

人脈づくりや社内外での信頼構築も意識する

キャリアアップには、スキルや知識だけでなく信頼関係も欠かせません。とくに企業の中で評価されるには、周囲との良好な関係性や、協力的な姿勢が大きな意味を持ちます。チーム内での円滑なコミュニケーションや、後輩へのサポート、部署を越えたプロジェクトへの参加など重要です。

また、社外とのつながりも忘れてはいけないポイントです。業界交流会やセミナーに参加することで、視野が広がるだけでなく、自分の存在をアピールする場にもなります。こうした人脈から将来的に転職や副業、プロジェクト参画のチャンスが生まれることもあります。

英語力を活かせる仕事に巡り会うためにも、周囲との信頼関係を築く姿勢を大切にしましょう。

まとめ

TOEICの高得点があっても、職場で英語力を発揮できないケースは珍しくありません。職場で活かせない理由としては、業務で英語を使う場がない、実務経験や他のスキルが重視されるなどです。

英語力を活かしたい場合は、環境を見直したり、自らアピールする姿勢が大切です。英語に加え、専門スキルや人脈づくりも意識しながら、自分だけの強みを築いていきましょう。

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