
休職代行とは、本人に代わって会社へ休職の意思を伝えたり、休職に必要な連絡や手続きをサポートしたりするサービスです。
近年は退職代行だけでなく、休職をサポートするサービスにも注目が集まっています。
実際に利用者は20代・30代だけでなく、責任の重い立場にある40代・50代の管理職まで幅広く、心身の不調を理由に休職代行を利用するケースも少なくありません。
本記事では、休職代行の仕組みや利用するメリット・デメリット、退職代行との違いを解説します。
依頼先の選び方や利用前に確認しておきたいポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
・休職代行とは、本人に代わって会社へ休職の意思を伝えたり、会社との連絡や必要な手続きをサポートしたりするサービス
・休職代行を利用するメリットは、会社と直接やり取りせずに休職できる、精神的な負担を軽減できる、会社への連絡や手続きを任せられる、休養に専念できる
・休職代行を利用するデメリットは、費用がかかる、悪質な業者に依頼するとトラブルにつながる可能性がある、サービス内容に差がある
・休職代行を利用する前に知っておきたいことは、休職制度は会社ごとに内容や利用条件が異なる、一般的に休職中は給与が支給されない、復職後のことも考えておく
目次
休職代行とは?
休職代行とは、本人に代わって会社へ休職の意思を伝えたり、会社との連絡や必要な手続きをサポートしたりするサービスです。
心身の不調などで自分から休職を申し出ることが難しい場合に利用されています。
まずは、休職代行の費用相場や利用する流れについて確認していきましょう。
- 休職代行の費用相場
- 休職代行を利用する流れ
休職代行の費用相場
休職代行の費用相場は、依頼先によって異なります。
一般的には、民間業者や労働組合のサービスは2万円前後、弁護士へ依頼する場合は4万4,000~7万7,000円程度が目安です。
| 依頼先 | 費用相場 |
|---|---|
| 民間業者 | 約1万5,000~3万3,000円 |
| 労働組合 | 約1万8,000~2万9,000円 |
| 弁護士 | 約4万4,000~7万7,000円 |
また、傷病手当金の申請サポートなどをオプションで追加する場合は、5,000~2万7,500円程度の費用が別途発生するケースもあります。
ただし、費用が安いサービスほど優れているとは限りません。
依頼先によって対応できる業務範囲が異なるため、料金だけでなくサービス内容も確認したうえで選ぶことが大切です。
休職代行を利用する流れ
休職代行を利用する流れは、サービスによって多少異なりますが、基本的には以下のような流れで進みます。
- 休職代行サービスへ相談・申し込みをする
- 現在の状況や希望する休職日などをヒアリングしてもらう
- 料金を支払う
- 休職代行サービスが会社へ休職の意思を伝える
- 必要に応じて診断書や書類を提出する
- 休職手続きが完了する
心身の不調で会社へ連絡することが難しい場合でも、休職代行が本人に代わって会社へ連絡してくれるため、自分で上司へ休職を切り出す必要はありません。
ただし、休職制度を利用する際は、会社から診断書や申請書類の提出を求められる場合があります。
提出方法や必要書類は勤務先によって異なるため、休職代行サービスへ事前に確認しておくと安心です。
休職代行を利用するメリット
休職代行を利用すると、会社へ直接連絡する精神的な負担を軽減できます。
会社とのやり取りや必要な連絡を任せられるため、心身の回復に専念しやすくなることもメリットです。
休職代行を利用する主なメリットを紹介します。
- 会社と直接やり取りせずに休職できる
- 精神的な負担を軽減できる
- 会社への連絡や手続きを任せられる
- 休養に専念できる
会社と直接やり取りせずに休職できる
休職代行を利用する最大のメリットは、会社へ自分で休職を申し出る必要がないことです。
休職代行へ依頼すれば、本人に代わって会社へ休職の意思を伝えてもらえます。
また、休職代行から会社へ本人への直接連絡は控えてほしいと伝えてもらえるため、基本的に会社から直接連絡が来ることはありません。
特に弁護士へ依頼した場合は、会社との交渉が必要になった際にも対応を任せられることがメリットです。
ただし、診断書の取得や会社が指定する書類への署名・提出など、本人が対応しなければならない手続きが発生する場合もあります。
依頼先によって対応範囲は異なるため、契約前に確認しておきましょう。
精神的な負担を軽減できる
休職を考えている方の多くは、心身の不調によって精神的に限界を感じています。
そのような状態で上司へ休職を申し出たり、会社と連絡を取ったりすることは、大きな負担になりかねません。
休職して心身を休ませるための手続きで、さらに精神的な苦痛を感じてしまっては本末転倒です。
休職代行へ依頼すれば、会社への連絡や休職に必要なやり取りを任せられるため、精神的な負担を軽減できます。
ストレスが減ることで、治療や休養に集中しやすくなり、今後の生活や復職についても落ち着いて考えられるようになることがメリットです。
会社への連絡や手続きを任せられる
休職制度は法律で定められている制度ではないため、利用条件や必要な手続きは会社ごとに異なります。
医師の診断書や会社指定の申請書類の提出を求められる場合もあり、休職するまでにさまざまな手続きが必要です。
また、傷病手当金を受給する場合は一定の条件を満たす必要があり、申請書類の作成や提出などの手続きも行わなければなりません。
心身の不調を抱えた状態では、こうした手続きを進めることが負担になるケースもあります。
休職代行へ依頼すれば、会社への連絡だけでなく、休職に必要な手続きのサポートも受けられます。
特に弁護士へ依頼した場合は、必要書類の準備に関するアドバイスや傷病手当金の申請支援など、幅広いサポートを受けられるサービスもあります。
休養に専念できる
休職の目的は、心身の不調を改善し、回復に努めることです。
しかし、自分で会社とのやり取りや各種手続きを続けていると、仕事のことが頭から離れず、十分に休養できない場合があります。
休職代行へ依頼すれば、会社への連絡や手続きのサポートを任せられるため、休職期間中は仕事から距離を置き、休養に専念できます。
代行から必要な報告を受けることはありますが、会社とやり取りをする必要はありません。
また、依頼前のヒアリングで希望をしっかり伝えておけば、その内容を踏まえて会社とのやり取りを進めてもらえます。
復職時の配属先について相談したい場合や、状況によっては退職も視野に入れている場合など、会社との交渉が必要になるときは弁護士へ依頼すると安心です。
休職代行を利用するデメリット
休職代行には多くのメリットがありますが、利用する前にデメリットも理解しておくことが大切です。
依頼先によって対応できる範囲が異なるほか、費用がかかるなど注意すべきこともあります。
休職代行を利用する主なデメリットを紹介します。
- 費用がかかる
- 悪質な業者に依頼するとトラブルにつながる可能性がある
- サービス内容に差がある
費用がかかる
休職代行を利用する最大のデメリットは、費用がかかることです。
本来であれば、自分で会社へ休職を申し出れば費用はかかりません。
しかし、休職代行を利用する場合は、依頼先に応じた料金を支払う必要があります。
一般的な費用相場は、民間業者や労働組合で2万円前後、弁護士へ依頼する場合は4万4,000~7万7,000円程度です。
また、傷病手当金の申請サポートなどを利用する場合は、追加料金が発生するケースもあります。
そのため、自分で会社へ休職を申し出られる状態であれば、無理に休職代行を利用する必要はありません。
一方で、心身の不調によって会社へ連絡することが難しい場合や、会社とのやり取りが大きな負担になっている場合は、費用を支払ってでも利用する価値があります。
悪質な業者に依頼するとトラブルにつながる可能性がある
休職代行業者の中には、十分な実績がない業者や強引な営業を行う業者もあります。
料金の安さだけで依頼先を選ぶと、十分なサポートを受けられなかったり、追加料金を請求されたりする可能性があります。
また、民間業者は会社との交渉を行えません。
しかし、対応できない内容まで引き受けるような説明をしている業者もあるため注意が必要です。
依頼したあとに対応できませんと言われると、改めて別の窓口へ相談しなければならず、時間や費用が余計にかかることもあります。
依頼先を選ぶ際は、料金だけではなく、運営会社や実績、サポート内容、追加料金の有無などを確認しましょう。
サービス内容に差がある
休職代行は、どのサービスを選んでも同じサポートを受けられるわけではありません。
会社への連絡だけを代行するサービスもあれば、傷病手当金の申請サポートや復職・退職に関する相談まで対応しているサービスもあります。
また、担当者によって対応の丁寧さや知識、提案力に差があることも少なくありません。
同じサービスでも、担当者との相性によって満足度が大きく変わる場合があります。
多くの休職代行では無料相談を実施しています。
料金だけで判断するのではなく、相談時の対応や説明のわかりやすさ、質問への回答なども確認しながら複数のサービスを比較し、自分に合った依頼先を選びましょう。
休職代行を依頼できる3つの窓口
休職代行は、主に「弁護士」「労働組合」「民間業者」の3つへ依頼できます。
それぞれ対応できる範囲や費用が異なるため、自分の状況に合った窓口を選ぶことが大切です。
| 項目 | 弁護士 | 労働組合 | 民間業者 |
|---|---|---|---|
| 費用相場 | 4.4万~7.7万円程度 | 1.8万~2.9万円程度 | 1.5万~3.3万円程度 |
| 会社への連絡代行 | ○ | ○ | ○ |
| 会社との交渉 | ○ | ○ | × |
| 法的トラブルへの対応 | ○ | × | × |
| 傷病手当金の相談・サポート | ○ | △(サービスによる) | △(サービスによる) |
| 復職・退職の相談 | ○ | ○ | ○ |
| おすすめな人 | 会社との交渉が必要な人 | 費用を抑えつつ交渉も任せたい人 | 会社へ休職の意思を伝えてもらいたい人 |
- 弁護士の休職代行サービス
- 労働組合の休職代行サービス
- 民間業者の休職代行サービス
弁護士の休職代行サービス
弁護士は、会社への連絡だけでなく、会社との交渉や法的なトラブルにも対応できることが特徴です。
休職の手続きに加えて、未払い賃金やハラスメント、損害賠償などの問題がある場合でも、一貫してサポートを受けられます。
また、復職に向けた条件の調整や、状況に応じて退職へ切り替えたい場合の交渉も依頼できます。
会社とのやり取りに強い不安がある人や、トラブルへ発展する可能性がある人でも安心して相談しやすい窓口です。
一方で、ほかの依頼先と比べると費用は高くなる傾向があります。
会社との交渉や法的な対応が必要になる可能性がある場合は弁護士、会社へ休職の意思を伝えてもらうだけで十分な場合は、労働組合や民間業者も選択肢になります。
関連記事:退職代行を弁護士に依頼するメリットは?民間との違いや費用、判断基準まで解説
労働組合の休職代行サービス
労働組合が運営する休職代行サービスは、会社への連絡に加えて、団体交渉権を活かした交渉ができることが特徴です。
休職に関する条件の調整や会社との話し合いが必要になった場合でも、民間業者より幅広いサポートを受けられます。
また、弁護士より費用を抑えられるケースが多く、会社との交渉が必要になる可能性はあるものの、法的トラブルまでは想定していない人に向いています。
ただし、弁護士のように訴訟対応や法律事務を行うことはできません。
未払い賃金や損害賠償など法的な問題がある場合は、弁護士へ相談したほうが安心です。
関連記事:労働組合にはどんなことまで相談できる?相談事例や流れを解説
民間業者の休職代行サービス
民間業者の休職代行サービスは、比較的費用を抑えながら利用できることが特徴です。
会社への休職の連絡を代行してもらえるため、上司へ自分で連絡することが精神的な負担になっている人でも利用しやすいでしょう。
また、多くのサービスでは無料相談を実施しており、LINEなどで気軽に相談できる業者もあります。
初めて休職代行を利用する人でも相談しやすいことがメリットです。
一方で、民間業者には会社と交渉する権限がありません。
休職条件の調整や法的なトラブルへの対応はできないため、会社との交渉が必要になる可能性がある場合は、労働組合や弁護士への依頼を検討しましょう。
休職代行と退職代行の違い
休職代行と退職代行は、どちらも会社とのやり取りを代行してくれるサービスです。
しかし、利用する目的や利用後の働き方、会社との関係性などは大きく異なります。
休職代行は、心身の不調などを理由に一時的に仕事を休み、回復したあとに復職することを前提としたサービスです。
一方、退職代行は会社を辞める意思が固まっており、退職手続きを進めるためのサービスです。
それぞれの違いを表にまとめると、以下のとおりです。
| 休職代行 | 退職代行 | |
|---|---|---|
| 目的 | 一時的に仕事を休む | 会社を辞める |
| 利用後 | 復職を目指す | 雇用契約が終了する |
| 会社との関係 | 継続する | 終了する |
| 向いている人 | 心身を回復させたい人 | 退職の意思が固まっている人 |
| 主な相談内容 | 休職の連絡・手続き | 退職の連絡・手続き、有給消化など |
ただし、休職したあとにやはり退職したいと考えが変わることもあります。
そのため、依頼先を選ぶ際は、退職代行サービスも提供しており、休職代行にも対応している業者を選んでおくと安心です。
関連記事:退職代行とは?利用するメリット・デメリットと失敗しないサービスの選び方を紹介
休職代行を利用する前に知っておきたいこと
休職代行を利用することで、会社とのやり取りによる精神的な負担を軽減できます。
しかし、休職制度の内容や利用条件は会社によって異なるため、事前に確認しておきたいこともあります。
休職代行を利用する前に確認しておきたいことを見ていきましょう。
- 休職制度は会社ごとに内容や利用条件が異なる
- 休職できる条件を満たしているか確認する
- 一般的に休職中は給与が支給されない
- 診断書が必要になる場合がある
- 復職後のことも考えておく
休職制度は会社ごとに内容や利用条件が異なる
休職制度は労働基準法で義務付けられた制度ではないため、制度の有無や内容は会社によって異なります。
そのため、そもそも休職制度がない会社では、休職代行を利用することはできません。
退職のように2週間前までに申し出れば原則として退職できるといった共通のルールはなく、休職できるかどうかは会社の就業規則によって判断されます。
また、休職代行は会社への連絡や手続きをサポートするサービスであり、会社の就業規則を変更したり、利用条件を満たしていない人を休職できるよう交渉したりすることはできません。
弁護士へ依頼した場合でも、制度上利用できない休職を認めてもらうことはできないため、事前に自分の会社の休職制度や利用条件を確認しておきましょう。
休職できる条件を満たしているか確認する
休職代行へ依頼する前に、自分が休職できる条件を満たしているか確認しましょう。
先ほども紹介したように、休職制度には法律で定められた共通のルールがありません。
そのため、休職代行へ依頼した人全員が休職できるわけではなく、会社が定める利用条件を満たしている人のみ利用できます。
利用条件は会社によって異なりますが、一般的には一定期間以上勤務していることや、医師から就労が難しいと診断されていることなどが条件です。
また、正社員のみを対象としており、契約社員やパート・アルバイトは利用できない会社もあります。
自分が利用条件を満たしているかわからない場合は、まず就業規則を確認しましょう。
それでも判断できないときは、休職代行の無料相談を利用して確認しておくと安心です。
関連記事:就業規則を見せてもらえないのは違法!対処法や会社の義務を解説
一般的に休職中は給与が支給されない
休職中は働いていないため、一般的に会社から給与は支給されません。
休職すればこれまでどおり給料を受け取れると考えていると、生活費に困る可能性があるため注意が必要です。
ただし、会社によっては休職中の給与を一部支給する制度を設けている場合があります。
また、健康保険の加入条件を満たしていれば、傷病手当金を受給できるか確認しておきましょう。
休職期間中の収入や利用できる制度は会社や加入している健康保険によって異なります。
休職後の生活に困らないよう、事前に給与の取り扱いや傷病手当金の利用条件を確認しておきましょう。
診断書が必要になる場合がある
休職する理由が心身の不調である場合は、医師の診断書の提出を求められることがあります。
診断書は就労が難しい状態であることを会社へ証明するための書類です。
提出が必要かどうかは会社によって異なりますが、多くの会社では休職制度を利用する際に診断書の提出を求めています。
また、傷病手当金を申請する場合にも、医師の証明が必要になります。
休職代行業者が、診断書の提出を利用条件としていることも少なくありません。
診断書がない状態でも相談できる業者はありますが、依頼前に必要書類を確認しておくと手続きをスムーズに進められます。
復職後のことも考えておく
休職は退職とは異なり、一定期間休養したあとに職場へ復帰することを前提とした制度です。
そのため、休職するかどうかを判断するときは、復職後のことも考えておく必要があります。
休職代行は休職の手続きをサポートするサービスであり、復職後の働き方まで決めるものではありません。
一方で、弁護士へ依頼した場合は、復職にあたって部署の異動や業務内容の変更などについて会社と交渉できます。
もちろん、すべての希望が認められるわけではありません。
しかし、復職後の働き方に不安や希望がある場合は、休職だけでなく復職後のことまで見据えて依頼先を選ぶことが大切です。
休職代行がおすすめな人
休職代行は、会社へ連絡することが大きな負担になっている人や、心身の不調で自分では休職手続きを進められない人に適したサービスです。
一方で、自分で会社へ相談できる場合は利用する必要がありません。
休職代行の利用がおすすめな人を紹介します。
- 心身の不調で一時的に仕事を休みたい人
- 復職を考えている人
- 上司や会社へ休職を言い出せない人
- 退職するかどうかまだ決められない人
心身の不調で一時的に仕事を休みたい人
精神的に疲れ切っていると、転職活動はもちろん、今後のことを考える余裕すらない場合があります。
そのような状態で会社へ休職を申し出たり、上司と話し合ったりすることは大きなストレスになりかねません。
また、退職するしかないと思っていても、原因が上司との人間関係や業務内容であれば、休職後に部署異動や業務内容の変更によって解決できるケースもあります。
まずは休養して心身の状態を整えてから、復職するか退職するかを判断したほうが、後悔のない選択につながります。
会社へ休職を切り出すこと自体が大きな負担になっている人は、休職代行を利用することで安心して休養に専念しやすくなるでしょう。
復職を考えている人
退職代行を利用すると会社との関係が終わることを前提としますが、休職代行は復職を前提として会社へ休職の意思を伝えるサービスです。
そのため、会社との関係を維持したまま、必要な休養期間を確保できます。
また、今の仕事は続けたいけれど、今の働き方は変えたいという人も少なくありません。
部署異動や業務内容の変更などを希望している場合は、弁護士へ依頼することで会社と交渉できる可能性があります。
今の会社で働き続けたい気持ちが少しでもある人は、退職を急ぐのではなく、休職という選択肢を検討してみるとよいでしょう。
上司や会社へ休職を言い出せない人
休職したいと思っていても、上司へ切り出せずに悩んでいる人は少なくありません。
自分から言い出すことに抵抗がある人は、休職代行を利用することで精神的な負担を軽減できます。
会社に休職制度があり、利用条件を満たしているのであれば、本来は制度を利用できます。
しかし、気合いが足りない、休む必要はないなどと言われたり、今は人手不足だから困ると引き止められたりすることも少なくありません。
そのような対応をされると、気の弱い人ほど休職を言い出せなくなり、無理をして働き続けてしまうこともあるでしょう。
休職代行を利用すれば、自分に代わって会社へ休職の意思を伝えてもらえるため、上司へ直接切り出すことに強いストレスを感じている人におすすめです。
退職するかどうかまだ決められない人
退職するとなると、転職先を探したり、引き継ぎをしたり、さまざまな手続きを進めたりしなければなりません。
しかし、心身の不調がある状態では、そのようなことまで考える余裕がない人も多いでしょう。
そのようなときは、無理に退職を決断するのではなく、まずは休職して心身を休めるという選択肢もあります。
十分に休養を取ることで体調が回復し、もう一度同じ会社で働いてみようと気持ちが変わる人もいるでしょう。
退職は一度すると、基本的には元の会社へ戻ることは簡単ではありません。
一方、休職であれば復職という選択肢を残したまま、今後のことを落ち着いて考える時間を確保できます。
すぐに答えを出せない人ほど、休職という選択肢を検討してみるとよいでしょう。
関連記事:休職か退職か迷ったときの7つの判断ポイント!それぞれのメリット・デメリットを紹介
退職代行がおすすめな人
休職代行は今の会社で働き続ける可能性を残したい人に向いているサービスです。
一方で、退職する意思が固まっている場合は、退職代行を利用したほうが適しています。
退職代行がおすすめな人を紹介します。
- 退職する意思が固まっている人
- 職場環境が改善されない人
- 会社と一切やり取りせずに退職したい人
退職する意思が固まっている人
退職する意思が固まっている人は、休職代行ではなく退職代行を利用したほうがよいでしょう。
休職したあとに復職せず、そのまま退職することも可能です。
しかし、最初から退職する意思が決まっているのであれば、あえて休職を挟むメリットはあまりありません。
休職すると、その期間は在籍したまま仕事を休むことになります。
そのため、転職活動では空白期間について質問されたり、休職した理由を聞かれたりする可能性があります。
もちろん、休職したことだけで不利になるわけではありませんが、退職する意思が固まっているのであれば、必要以上に在籍期間を延ばす必要はないでしょう。
また、傷病手当金を受給できない場合は、休職中の収入がなくなることもあります。
退職する意思が固まっているのであれば、早めに転職活動を始めたほうが、経済的な負担を抑えられる場合もあります。
関連記事:退職は何日前までに伝えるべき?法的ルールと正しい辞め方を解説します
職場環境が改善されない人
パワハラや長時間労働、人間関係などが原因で働けなくなっており、復職後も状況が改善する見込みがない人は、退職代行を検討したほうがよいでしょう。
休職には期間があり、期間が終了すれば基本的には職場へ復帰することになります。
しかし、復職後も職場環境が変わっていなければ、同じ問題を繰り返してしまう可能性があります。
そのため、一時的に休養しても根本的な解決にはつながりません。
今後も安心して働ける環境が期待できないのであれば、無理に復職を目指すよりも、新しい職場への転職を視野に入れたほうがよいでしょう。
会社と一切やり取りせずに退職したい人
会社と一切やり取りせずに退職したい人は、休職代行ではなく退職代行がおすすめです。
休職代行は休職の手続きをサポートするサービスです。
そのため、復職する場合は会社との面談や必要書類の提出など、再びやり取りが発生する可能性があります。
休職したあとに退職する場合は、改めて退職代行へ依頼すればそのまま退職することは可能です。
しかし、休職代行と退職代行の両方を利用することになるため、手続きが二度手間になるだけでなく、費用もそれぞれ発生します。
最初から退職する意思が固まっており、会社と一切やり取りしたくないのであれば、最初から退職代行へ依頼したほうが、時間も費用も抑えられるでしょう。
休職代行に関するよくある質問
休職代行に関するよくある質問を紹介します。
- 休職代行は弁護士と一般業者のどちらがおすすめ?
- 公務員でも休職代行を利用できる?
- 休職代行を利用しても会社から連絡は来る?
- 休職代行を利用したあとに復職できる?
- 休職と退職で迷った場合はどうすればいい?
休職代行は弁護士と一般業者のどちらがおすすめ?
会社へ休職の意思を伝えるだけであれば、一般業者でも対応できる場合があります。
一方で、会社との交渉が必要な場合や、復職後の配置転換、未払い賃金、ハラスメントなどの問題もあわせて相談したい場合は、弁護士へ依頼するのがおすすめです。
また、会社とのトラブルが予想される場合も、弁護士であれば法律に基づいた対応ができます。
費用は一般業者より高くなる傾向がありますが、最初から最後まで一貫してサポートを受けられることがメリットです。
公務員でも休職代行を利用できる?
公務員にも病気やケガなどを理由とした休職制度が設けられているため、民間企業の従業員と同様に休職代行を利用することは可能です。
ただし、公務員の休職制度は国家公務員法や地方公務員法、各自治体の条例・規則などに基づいて運用されており、休職できる条件や手続きは勤務先によって異なります。
診断書の提出や任命権者の承認が必要になることもあるため、事前に制度の内容を確認しておきましょう。
不安がある場合は、公務員の対応実績がある休職代行サービスや弁護士へ相談すると安心です。
休職代行を利用しても会社から連絡は来る?
休職代行サービスから会社へ本人への連絡は控えてほしいと伝えても、会社に法的な強制力はありません。
そのため、電話やメールなどで本人へ連絡が来ることがあります。
ただし、多くの会社は本人の体調や意思を考慮し、休職代行からの要望に応じて直接連絡を控えるケースが一般的です。
また、弁護士へ依頼した場合は、会社も本人へ直接連絡することを避ける傾向があります。
仮に会社から本人へ連絡が来たとしても、無理に対応する必要はありません。
休職代行へ依頼していることを伝え、今後の連絡は休職代行を通してくださいと案内すればよいでしょう。
休職代行を利用したあとに復職できる?
休職制度は、一定期間療養したあとに職場へ復帰することを前提とした制度です。
そのため、医師から就労可能と判断され、会社が定める復職の条件を満たせば復職できます。
ただし、復職の可否や手続きは会社ごとに異なります。
診断書の提出や産業医との面談、会社との面談などが必要になることもあるため、事前に就業規則を確認しておきましょう。
休職と退職で迷った場合はどうすればいい?
休職と退職で迷った場合は、悩みの原因が解決できるかどうかを基準に判断しましょう。
例えば、部署異動や上司の変更などで職場環境が改善する可能性があるのであれば、一度休職して心身を回復させたうえで、会社へ相談してみるのも一つの方法です。
一方で、長時間労働やハラスメントなど、悩みの原因が解決する見込みがなく、復職しても同じ状況を繰り返す可能性が高いのであれば、休職するメリットはあまりありません。
その場合は、退職して新しい環境で働くことも選択肢の一つです。
関連記事:休職中の退職の伝え方を例文付きで紹介!注意点や退職方法を解説
まとめ
休職代行は、心身の不調などで会社へ休職を言い出せない人にとって、有効な選択肢の一つです。
会社とのやり取りを任せられるため、精神的な負担を軽減しながら休養に専念できます。
一方で、利用には費用がかかることや、会社の就業規則によっては休職できない場合があることも理解しておかなければなりません。
また、最初から退職する意思が固まっているのであれば、休職代行ではなく退職代行を利用したほうが適しているケースもあります。
自分に合ったサービスを選ぶためには、現在の状況や今後どうしたいのかを整理することが大切です。
判断に迷う場合は、実績が豊富な弁護士へ相談し、自分に合った解決方法を提案してもらいましょう。